「アウトドア風味の軽」なぜ続々? “なんちゃってSUV”を地でいく 軽のしたたか戦略

軽自動車、しかも生活の実用性を高めたスーパーハイトワゴンに、「アウトドア風」デザインのモデルが相次ぎ登場しています。タフな見た目ではあるものの、SUVのような走行性能は望めません。その狙いは、全く別のところにあります。

時代が求めるスタイルに対応 けど基本はキープ!

 軽自動車ユーザーの中で、アウトドアレジャーを毎週末のように行う人はまだまだ少数派であって、ほとんどの人は年に2~3回程度、多くても月に1回程度行うという使い方が現実です。そうなると、もしアウトドアレジャーを想定して購入したとしても、使用状況の大半は通勤や買い物、送り迎えといった、日常の走行。アウトドアを楽しむ前に、まずその日常のシーンにおいてユーザーに「使いやすい」「乗りやすい」と満足してもらう必要があります。

 そこで生まれたのが、乗り降りがしやすく、天井が高く広い室内で、ファミリーユースも十分にでき、軽自動車人気を牽引しているスーパーハイト系の両側スライドドア車を、アウトドア風スタイルにするという発想です。

 どうしても生活感が出やすく、実用性重視といったスタイルになりがちなスーパーハイト系ですが、アウトドア風スタイルになっただけで、外観から「日常」ではなく「遊び」を想像させてくれます。つまり、ユーザーに「アウトドアが流行ってるし、こんなクルマがあったら私たちもやってみたいね」と思わせることで、クルマのある楽しい休日を想像させ、欲しい、買っちゃおう、という気にさせる効果があると感じるのです。

 さらに追い風のようにやってきたのが、コロナ禍によるテレワークやワーケーションの流れです。多くの人が、オフィスに通う必要がなくなり、会議はリモートになり、どこにいても仕事ができる環境にスイッチ。仕事とプライベートの境界が薄れてきました。また、「当たり前だと思っていたことが、また突然できなくなるかもしれない」と痛感し、できる時にやりたいことをやっておこう、会いたい人に会い、楽しんでおこう、という心情にスイッチしている人も多いと思います。

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ダイハツ タフト(左)とスズキ ハスラー。SUVの軽を求めるならばコチラだ(画像:ダイハツ/スズキ)。

 こうした「自由にどこへでも行ける」生き方への変化や憧れが、よりアウトドア風スタイルを魅力的に感じさせているのではないかと考えます。いわば“記号”としてのタフで自由なイメージをデザインに落とし込みつつ、新しい個人像、新しい家族像をユーザーに具体的に思い描いてもらう、という戦略が見えてくるのです。

【なんちゃってSUVの真意】アウトドア風軽の内装&加飾パーツ 画像で見る

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