長~い連節バスも電動化! メルセデス・ベンツの最新電気バス 延びる航続距離 日本導入も視野か

航続距離は300km超えか

 NMC 3とは、「ニッケル・マンガン・コバルト酸・リチウム」の頭文字を採った略称です。ドイツのリチウムイオン電池製造企業であるアカソル社が手掛けます。

 従来の文庫本サイズの角型電池セルではなく、超小型の円筒形電池(直径21mm、高さ70mm)を採用し、セルの改良と電池パックの最適化、そして電池パック全体の重量エネルギー密度と体積エネルギー密度を向上させているのが特徴とのこと。これにより電池セル1個あたりの容量は4.93Ahとなり、同じ重量で約50%ものバッテリー容量増加につながっているといいます。

 そして、各バッテリーモジュール内には600個のバッテリーセルが搭載され、冷却回路に組み込まれたうえ、バッテリーの最適温度である約25℃にて格納されています。この温度管理は、最大限の寿命と効率的な充電を実現するのに重要とされており、最後に9つのバッテリーモジュールを組み合わせてバッテリーパックを形成するそうです。

 このバッテリーを搭載したeシターロは、単車(ソロバス)で最小4個、最大6個のバッテリーパックを搭載し、合計容量は最大588kWh。3~4個をルーフに、1~2個をエンジンルームに分散して設置します。

 連節車(アーティキュレートバス)なら、最小4個、最大7個のバッテリーパックを搭載し、合計容量は最大686kWh。フロントセクションに最大5個、構成によってはリアセクションとエンジンルームにそれぞれ1個を設置するそうです。

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シターロの連節車「シターロG」は千葉の幕張などで走っている(乗りものニュース編集部撮影)。

 平均的な条件下で、最大限の装備を有した車両の場合、単車・連節車とも220kmの走行距離が確保され、都市バスの日常的な走行距離を充分にまかなえるそうです。さらに良好な条件下では、航続距離は300kmを超えるといいます。

【連節じゃない普通のバスもカッコいい!】「eシターロ」を画像で見る

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