目標は台風や噴火! 自然災害にあえて飛び込む「観測飛行」パイロットというお仕事

「観測飛行パイロット」という資格はない?

 豪雨や強風、火山灰など、通常ではありえない特異な状況へ自ら向かっていく飛行、ということで、専用の資格が必要なのかとイメージしますが、実は「観測飛行パイロット」という資格はないそうです。

「特に観測飛行用の資格というのはありません。私はこの会社に就職して、先輩などの飛行を見て観測飛行での操縦の基礎を学びました。この実験にはどのような飛行プランがいいのか、機材はこの程度、重量はこのくらいといった計算も我々がやります。経験が重要になる仕事だと思います。そうした観測飛行で得た様々な情報は社内で共有、蓄積し、今後に役立てます」(北原機長)

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ダイヤモンドエアサービスの事業のひとつ「観測飛行」にて、台風の目の内側へ突入した際の窓外の様子(画像:DAS)。

 北原機長の場合は、アメリカでしばらくパイロットの教官を経験した後にDAS社へ入ったとのことです。

「私の場合、決まった航路を毎日飛ぶよりも、毎回違う場所を飛行する方が性に合っていたんだと思います。一緒に乗る観測チームの先生方も個性的で、こういう考え方があるのかと感心するのも楽しいところですね」(北原機長)

 ただ、たまにアグレッシブすぎる先生もいらっしゃるそうで、「危ない場所に行こうとするので、それはさすがに危険ですとお断りすることもあります」と北原機長は笑います。

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