奥羽本線の秘境駅「板谷駅・大沢駅」冬季通過へ かつての連続スイッチバック区間
いずれは赤岩駅と同じ運命をたどっていくのでしょうか。
福島・山形県境の峠越えの秘境駅
JR東日本は2022年12月9日(金)、奥羽本線の板谷駅と大沢駅について、冬季通過とすることを発表しました。
通過となるのは2023年1月10日から3月26日までです。
当該駅は、福島駅を出発して福島・山形県境の板谷峠を越える山岳区間にあります。かつては、厳しく長い急勾配を越えるため、赤岩・板谷・峠・大沢の4駅連続でスイッチバックが行われるなど、鉄道名所のひとつとなっていました。山形新幹線を走らせるために路線改良がおこなわれ、スイッチバック設備は1990年に廃止。今でも駅はシェルターに覆われ、周囲にはまとまった集落もなく、独特の雰囲気を醸し出しています。
冬季通過の理由についてJR東日本は「積雪による列車の大幅な遅延や誤って降車してしまう等のリスク低減をはかり、安全で安定した鉄道輸送を提供するため」としています。
なお、赤岩駅は2012年から毎年冬季通過となったあと、2016年から「通年通過」になり、2021年に正式に廃止されています。「峠の力餅」のホームの立ち売りが有名な峠駅は、冬季も営業継続となります。
この「板谷越え」区間では、峠区間をまるごと抜ける「米沢トンネル」を含む新ルートの整備計画がスタートしています。ことし10月には県とJRが覚書を締結。ルート検討など調査を進めていくとしています。
【了】
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