唯一の新駅は博多ど真ん中! 地下鉄七隈線延伸「櫛田神社前駅」完成 地下駅の下にも秘密が

市長「将来は福岡空港国際線ターミナルへ…」

 年間を通し気温20度ほどで安定している地中温度を利用し、駅の下全面に地中熱交換器を設置。夏場は涼しい空気、冬場は暖かい空気をエアコンに再利用します。また設備機器などのバックヤードも含め、駅内全面にLED照明を設置。灯具の明るさを調整できる調光システムを採用し省エネを推進するほか、スポット的に空調や照明を配し、従来の消費エネルギーを50%オフとしました。

 また駅設備としては、スイッチを押すことなくエレベーターを呼び出し、目的階へ移動できるタッチレス自動運転エレベーターを設置。ホームドアには3Dセンサーを設置し安全性を向上させています。

 ホームは島式構造の1面2線で、深さは25m、長さは100m。列車は現在4両編成で運行されていますが、将来の中間車増備による6両編成にも対応できるようにしています。

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報道公開前の櫛田神社前駅完成披露会に登壇した高島宗一郎福岡市長(2022年12月17日、皆越和也撮影)。

 延伸区間の試運転は去る9月17日にスタート。博多駅が来年1月末に完成すると、本格的な試運転が行われる予定です。

 高島宗一郎福岡市長は、「工事中には陥没事故(2016年11月)もあり、今回の延伸開通は個人的にも思いの深い事業です。福岡市の南西部の皆さまは直接博多駅に来ることができるので、ぜひ開業を楽しみに待ってほしい」と話しました。

 なお高島市長は、七隈線を福岡空港国際線ターミナルへ延伸することを検討する考えも示しています。

 延伸区間の事業費は587億円。天神南~博多間の短縮効果はマイナス14分、延伸区間の利用者は1日8万2000人と見込まれています。また空港線の博多~天神間の混雑緩和にもつながるということです。

【了】

【写真】公開! 櫛田神社前駅の全貌を見る

Writer: 皆越和也(フォトライター)

1961年熊本県人吉市生まれ。東京の編集プロダクション、出版社、PR代理店等で四半世紀ほど編集者、ライター、カメラマンなどの業務に携わり、2010年よりフリーのフォトライターに。2011年より拠点を熊本市へ移し国内外で活動中。

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