バス・タクシーで事故→「乗客が対応」に? 自動運転サービスの安全確保案まとまる

「乗客が事故対応」の現実味

 利用者の自己対応を求める意見は、報告書のヒアリングでは、特に目立ちました。以下は自動車メーカーの意見です。

“地方においても事故時の駆け付け対応の体制を厚くしてしまうと、何のために無人化するのかわからなくなってしまう状況になる。一律に何分以内の駆け付けが必要であると規定されてしまうと、サービス展開に大きな支障が出かねる(※文章ママ)”

 以下は自動運転サービス提供者の意見です。

“乗務員が同乗しない場合には、事故発生時において、乗務員ではなく遠隔からの救護となる旨、車内に明記し、納得してもらうことが必要ではないか”

 自動運転の普及は、利用者がその必要性を許容する「受容性」が重要だとされます。検討会は有識者と事業者団体の委員で、2022年6月、10月、12月の3回にわたる会議で報告書が立案されました。

【了】

【運転免許・酒気帯びチェック不要!?】自動運転の責任者「自動運行従事者」の要件(画像で見る)

Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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コメント

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1件のコメント

  1. やっぱり無人運転は無理だったか。
    法律上は車掌と同じ扱いにするのかな?

    残念ながら免許持ちという理由で給与が高いというわけではない(そもそも自動車運転従事者の平均給与は国民平均以下)ので、人件費圧縮にはつながりません。

    雇いやすくなったというだけ。