ついに攻勢開始の「中国製旅客機」たち 世界を席巻できるのか? 独自路線ゆえ実用化に壁

中国の航空機メーカーCOMACが、2機種の新鋭旅客機を引っ提げ、攻めの態勢を見せています。これらはどんなモデルなのでしょうか。これまでの経緯を見ると、今後、課題も出てきそうです。

躍進を見せる「C919/ ARJ21」

 2022年12月、中国の航空機メーカー、COMAC(中国商用飛機)が、ふたつの大きな動きを見せました。同社が開発を進めているジェット旅客機「C919」の初号機が中国東方航空に引き渡され、2023年春に商用飛行へ入るとされています。またほぼ同時期には、リージョナル機「ARJ21」をインドネシアのトランス・ヌサ航空に引き渡したとも発表。ARJ21が中国国外の航空会社で使われるのは初めてです。中国は、民間航空機でも欧米を抜こうとしているのでしょうか。

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中国の国産ジェット旅客機C919。初号機の引き渡し先は中国東方航空(画像:AVIC)。

 まず、これらの2機のプロフィールを見ていきましょう。

 ARJ21は2008年11月に初飛行した、78~105席のリージョナル・ジェット(短距離・地方間路線向けの旅客機)です。この機は、米国にあった航空機メーカー、マクドネル・ダグラス(現ボーイング)の「MD-90」を中国国内で生産していた際の設備を流用し製造したとされ、その外形は極めてMD-90にソックリです。ARJ21は、2014年12月に中国政府の型式証明(その飛行機のモデルが一定の安全基準を満たしているかどうかを、国や地域ごとに当局が審査する制度)を取得し、中国国内で2022年末までに93機が運航中と伝えられています。

 一方、C919は158~192人乗りのジェット旅客機で、2007年2月末に開発が決まり、2017年5月に初飛行しました。米・ボーイングのベストセラー機「737」や欧州・エアバスのベストセラー機「A320」などがライバルにあたり、C919は、どことなくA320らしさを感じるルックスになっています。すでに注文数は900機以上を獲得しているとのことです。

 また中国はC919の開発をスタートするのとほぼ同じ時期に、エアバスA320、A350の組み立て工場も誘致しています。雇用の確保と同時に、いっそうの欧米からの技術導入を図っていたと見られます。

 もっとも筆者は、2010年代に海外の航空ショーを訪れた際、COMACの“売り込み方法”を不思議に思ったことがありました。

【機内や操縦席は欧米風?】中国版「A320」がソックリ…だけど意外とよさげ

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