“偉大なるも不遇” 名航空技師「ハインケル」が生んだ飛行機4選 ジェット機&ロケット機は世界初!

「国民戦闘機」と呼ばれたHe162

 第2次世界大戦末期、戦局の悪化からメッサーシュミット社製のジェット戦闘機Me262の生産が滞ると、ドイツ空軍はもっと簡素な設計でとにかく早く飛ぶことができるジェット戦闘機を要求するようになりました。

 そこでHe280未採用以降も、独自に社内プロジェクトとして軽ジェット戦闘機の開発を続けていたハインケル社に、新しいジェット戦闘機の開発が命じられます。

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He162「フォルクスイェーガー」ジェット戦闘機(画像:イギリス空軍博物館)。

 He162は、木製のパーツが多用され、胴体上部に背負い式でBMW 003ジェットエンジンを搭載していました。設計案が1944年9月25日に採択されてからは驚異的なスピードで開発が進み、約2か月後の12月6日には試作機の初飛行にこぎつけています。

 最高速度は905 km/hと高速で、武装も30mm機関砲2門または20mm機関砲2門を機首に集中装備するなど強火力でした。同機には「国民戦闘機」を意味する「フォルクスイェーガー」という愛称が付けられており、かなり大きな期待がかけられていたことがうかがえます。

 しかし、本格生産を開始したのは1945年1月で、ほとんど戦果らしい戦果を挙げる前に戦争が終わってしまいました。

 ジェットエンジンや戦闘機では不遇な扱いを受けていたハインケルでしたが、レシプロ双発機の分野では、大戦前半で主力として運用された双発爆撃機He111、本格的な夜間戦闘機のHe219「ウーフー」などの傑作機を生み出しています。先進的な技術を持ちつつ、ジェット機が採用されなかった理由としては、ドイツ空軍のメッサーシュミット優遇や、技術的に複雑になりすぎ、量産性や実用面に問題があった点などが挙げられています。

【了】

【不遇な機体だけじゃない!】ハインケルが生んだ実用機 He111爆撃機&He219夜間戦闘機ほか

Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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コメント

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1件のコメント

  1. まるで機会に恵まれなかっただけの傑作機のように聞こえるけど、実際は飛行特性がかなりひどくて事故だらけのものだったのだが