韓国「次世代戦闘機計画」公表なぜ今? 新型国産機は初飛行直後…背景に日本の動きアリか
韓国の航空宇宙産業グループのKAIが第6世代戦闘機の開発を志向していると表明しました。2022年に自社自らが第4.5世代戦闘機と称するであるKF-21を初飛行させたばかりにもかかわらずです。真意はどこにあるのでしょう。
昨年国産戦闘機KF-21を初飛行させたばかり
韓国の航空宇宙産業大手KAI(Korea Aerospace Industries, LTD)が2023年1月、次世代「第6世代戦闘機」開発の可能性を検討すると表明しました。KAIは2022年7月、第4.5世代戦闘機を自称する国産戦闘機KF-21を初飛行させたばかり。このようなアグレッシブな動きを続ける背景には、日本の方針転換もあるのかもしれません。
第6世代戦闘機への言及は、1月12月にKAIが発表した「グローバルKAI2050」という将来ビジョンに含まれていました。
韓国内外の報道によると、KAIは2050年までに売上を40兆ウォン(1ウォン0.11円として4兆4000億円)にして、世界で第7位の航空宇宙産業への成長を目指します。また、高機動ヘリコプターなどの開発検討も挙げ、「防衛関連でボーイングやエアバスと肩を並べる、アジア地域のリーダーを目指す」とも伝えられています。
一方で、2022年7月19日に初飛行したKF-21は、2023年1月5日に3号機が初飛行し、1月17日には初の音速突破にも成功。実用化に向け着々と歩みを進めている状況です。
しかし世界各国では現在、第6世代戦闘機の開発が進められており、ここ日本でも2035年の配備を目指し次期戦闘機の開発が本格化しているところです。とはいうものの、KF-21の前作にあたる韓国産ジェット機、T-50は米国ロッキード・マーチンの技術協力を得て開発しただけに、韓国とKAIは、まず国内技術により完成させたKF-21を最優先で仕上げなければならない時といえるでしょう。
この状況下で次世代機の開発可能性に言及するのは「強気一辺倒」にも見えますが、韓国は、T-50をロールアウト(完成披露)させたのと同じ2001年、早々にKF-21の開発を宣言した経験があり、実際に完成させています。今回の動きは早計だと言い切れないものがあります。
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