国産ジェット機C-2輸出に黄信号か 有望株UAEが韓国の輸送機開発に参画 日本見限った?
「良品は黙っていても売れる」の幻想
UAE側にとって開発に参画するということは、計画失敗というリスクもあるものの(MOUは契約と違って法的な拘束力を持たず、途中破棄の可能性も十分にある)、MC-Xに不整地運用能力といった自国向けの性能要求を盛り込むことや、その過程で自国企業が技術を習得できるといったプラス要因が生まれる可能性もあります。そういった部分では、単に完成機を輸入するだけのC-2では生まれ得ない重要な要素といえるでしょう。
近年、韓国防衛産業は海外への輸出・現地ライセンス生産の実績を着実に積み上げています。その理由は兵器単体の能力だけでなく、素早い輸出や技術移転を伴ったライセンス生産など、兵器輸出に慣れた韓国企業の対応の良さも貢献していることは間違いありません。
加えて今回の首脳会談では、MC-Xの共同開発以外にも、「Tawazun Council」と韓国の防衛事業庁が防衛産業の戦略的協力について合意したとする内容の覚書も交換されており、今後、両国の防衛産業は包括的な交流を深めていく動きもある模様です。
今回のMC-Xの共同開発の成果が表に出るまでにはしばらくの時間が必要ですが、仮に成功した場合は、新型輸送機が完成するだけでなく、韓国防衛産業が中東諸国での影響力を伸ばす可能性もあるといえるでしょう。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
C-2に限らず日本製兵器は良品というほど良くもないし、さらに海外からの参入を防ぐために『日本特有の運用』を言っているから、逆を言えば他国ではイマイチ使いずらい代物になるから輸出もできない。
韓国側の報道だと、政府高官の話としてUAEが日本側に技術移転も打診していたけどそれを日本側が断った為に決裂したという話だったね。