頭こんがらからないの? ヘリコプターは米国と欧州でインチ・メートルと別 整備現場の工夫

ヘリコプターを含む航空機では、整備や改修などアフターサービスを専門に行う事業者がメーカーとは別に存在します。ただ、アメリカとヨーロッパで規格が異なる場合などはどうしているのか。「整備のプロ」たちを取材してきました。

ユーザーの要望でヘリを改造しちゃうことも

 ほかにも目を引いたポイントが、工具箱の中です。引き出しの内側にスポンジが敷かれているのですが、工具の形に合わせて穴が開けられており、使用している工具が一目でわかるようになっていました。これは整理整頓という観点以外にも、整備で使用した工具の所在を明らかにすることで、整備後のうっかり置き忘れを防止ことにもつながり、安全な整備の実施に結び付いているようです。

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朝日航洋株式会社川越メンテナンスセンターでは警察や自治体のヘリコプターの整備も請け負っている(乗りものニュース編集部撮影)。

 ヘリコプター整備は大まかに機体全般、電子機器、エンジンやミッションの部門に分かれ、適切な工具を使い適切な手順で指定通りの整備を行います。この整備でメーカーから送られてきたパーツを使うだけではなく、メーカーからの指示により部材からパーツを作り出し取り付けることもあるとのことで、格納庫の一角にはそのための工作機械も備えられており、指定の金属板を切り出しプレス、磨き、塗装といった工程も行っていました。

 こうして、必要に応じて現場で作ったパーツを取り付け、整備を終えた航空機(ヘリコプター)はテスト飛行を実施します。これで異常がなければユーザーにヘリコプターを納入する流れになります。

 ちなみに、朝日航洋の川越メンテナンスセンターではヘリコプターの点検整備の他に、衛星通信用機材やカメラ撮影機材などを取り付ける改造も行っています。

 このような改造が行えるのもヘリコプターに精通する高い技術力があってこそ。日々安全にヘリコプターが運航できるのは、ヘリコプターユーザーができないメンテナンスを行える会社があればこそだといえるでしょう。

 こういった「プロフェッショナル集団」がいるからこそ、日々の安全運航に繋がっているのだと、取材を終えて筆者(齊藤大乗:元自衛官ライター/僧侶)は改めて感じることができました。

【了】

【自分たちで部品作ることも】見てきたぞ ヘリ整備の最前線を写真で

Writer:

木更津駐屯地で5年間ヘリコプターと共に暮らした元自衛官。自衛官時代の経験を生かして雑誌やアニメに登場するヘリコプターの監修を行う。現在は実家のある日本最北の礼文島で僧侶をしながら記事を書いている。

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