「顔パンツ」とまで言われるようになったマスク 新型コロナ5類移行で交通機関の風景は変わるのか
新型コロナが「5類」に移行することが了承されました。これにより公共交通機関でのマスクの着用も自由意志になる可能性が高いですが、果たしてどれほどの人が外すのでしょうか。
公共交通機関でマスク着用はもはや常識?
2023年1月27日、新型コロナ対策について話し合う政府の分科会が開かれ、新型コロナの感染症法上の位置づけについて、5月8日に季節型インフルエンザと同じ「5類」に移行することが了承されました。
マスク着用に関しては、国の専門家組織が「どちらも強要されないような配慮がされるべきだ」としており、自由意志になる可能性が高いです。仮にそうなった場合、電車やバス、飛行機などの公共交通機関ではどういった状況になるのでしょうか。
現在、公共交通機関では9割の人が「マスク着用」――このような調査結果があります。経路検索サービス「駅すぱあと」を運営するヴァル研究所が2023年1月6~10日、1都3県の男女2486名を対象に、「2023年における公共交通機関の利用意向調査」を実施しました。このなかで「現在、公共交通機関を使用する際に行っている感染対策を教えてください」という質問に90.2%の人が「マスクの着用」と回答しました。
公共機関でのマスク着用は、もはや定着していると考えている人も多いようで、「5類になってマスクするの個人の判断とかいうけど、マスクなしで電車とか乗ったら絶対白い目で見られるだろう」「5類移行には賛成。電車とか密集する所では、自分の判断だけでは無く周りの人への配慮も考えるべき」といった意見がSNSでは見られました。咳やくしゃみが出るなどの症状があれば、新型コロナやインフルエンザの可能性があるので、当然マスクをつけるべきとの考えの人は多いようです。
また、美容機器メーカーのヤーマンが2022年末に実施したアンケート調査では、約5割の人が「人前でマスクを外すのが恥ずかしい」と答えており、女性は男性の2倍近い60.0%に上っています。マスクはもはや「顔のパンツ」なる言葉もありますが、そのように考える人はコロナ禍の3年間で確実に増えているということです。
なお、2022年5月に公共機関でのマスク着用義務を解除したフランスでは、同月にフランス衛生局が調査した結果によると、密閉された公共の場でマスクを「着けない」と回答した人は58%で、これが10月の調査になると76%にまでなったそうです。日本も同じように着けない人が増えるかは未知数ですが、「肌荒れする」「息苦しい」などの理由でマスクがストレスという人もSNSでは多く見受けられます。
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