外環道 東名~湾岸「まずは起終点を決定」の方針へ 接続先は「東海JCTあるいは大師JCT」

「計画の基本的な方針の取りまとめに必要となる検討を進める」としています。

約4年ぶりの検討協議会の結論は

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アクアライン方面と横羽線が接続する大師JCT(画像:Google Earth)。

 大泉JCT~東名で工事が進められている外環道。そこからさらに延伸し、湾岸線方面へ向かう区間の構想を具体化するため、1日(水)に国と東京都、川崎市の三者で検討協議会が開かれました。

 この協議会は2016年に設立され、今回で6回目。コロナ禍や陥没事故などの影響をうけ開催間隔が開き、3年8か月ぶりの開催となりました。今回は振り返りと社会情勢の変化、前回からの検討状況や今後の進め方を整理するのが主となりました。

 なお、構想の進展に向けてまず解決しなければならないのが、「東京側、川崎側どちらを通って湾岸線方面へ向かうか」という課題です。川崎側では川崎浮島JCT~大師JCTの高速道路をさらに西へ延ばす「川崎縦貫道路」の構想があり、外環道の構想と重複しているため、計画を一本化するのが現実的となっています。

 その件について、今回の会議では「一本化する場合、どのような整備効果があってどこを起終点をするか、検討を進める」としています。具体的には、昭和島JCT・東海JCTへ接続する「東京側ルート」もしくは大師JCTへ接続する「川崎側ルート」かの2択です。

 あわせて今回、2つの案の比較がされています。
・調布~羽田空港の時間短縮:両案とも変わらず、4割~5割の短縮
・大泉JCT~東京港の時間短縮:東京側ルートは7割短縮、川崎側ルートは6割短縮
・大泉JCT~川崎港の時間短縮:東京側ルートは6割短縮、川崎側ルートは7割短縮
・用地確保の課題:東京側ルートは昭和島JCT付近で大規模な土地改変が必要。いっぽう川崎側ルートは、すでに一部区間で川崎縦貫道路を見越した空間が確保済みで、これを活用可能。
・事業費や事業期間:今回の資料では比較なし。

 前回の第5回の「今後の進め方」で”宿題”となっていた「まずは計画策定のプロセスを明らかにしていくべき」「全線の計画を先に示すべき」「羽田空港アクセスや周辺道路の渋滞対策も考えるべき」などの課題解決については、計画一本化の話を優先し、今後に持ち越されるようです。

【了】

【外環道「東名~湾岸」計画ルートを見る】

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