「定期券」買ってる? コロナ禍3年“通勤費”どうしてるか聞いた 出社回数は増えたのか?

浸透したテレワーク

 そして、それを裏付けるかのように各鉄道事業者の定期券需要は減少したままです。たとえばJR東日本の2022年度上半期における定期収入は、2018年度比で79.2%でした。2021年度比だと106.5%と回復基調にありますが、コロナ禍前の水準には戻っていません。

 関西の私鉄でも、たとえば近鉄の実績で2019年度と2020年度の定期収入を比較すると、増減率はマイナス16.6%に。2021年度は2020年度比で1.4%増加したにとどまり、やはりコロナ禍前の水準には達していません。

 最後に、「出社回数は一時減った時と比べどうなりましたか。最も近いものを選択してください」と質問したところ、結果は以下の通りでした。

・変わらない(週に何日かはテレワークなどを継続して実施):45.0%
・増えた(コロナ禍前と同水準):27.5%
・減った(フルリモートなど):27.5%

 定期券の支給を受ける人が増えたことからもうかがえるように、出社の回数も確かに増加しているようです。しかしテレワークを導入できる職種の人は、世間が「ウィズコロナ」へとシフトしても、継続してテレワークなどを実施しているようです。

 昨今の物価高騰は運輸業界も例外ではなく、多くの事業者が鉄道やバスなどの運賃や料金を値上げします。各事業者は「運輸収入がコロナ禍前に完全に戻ることはない」と見込んでおり値上げに踏み切っているほか、ワンマン運転の拡大やチケットレス商品の拡充などでコスト削減を図っています。

●アンケート実施概要
・調査期間:2023年2月22日(水)18時ごろから2月28日(火)13時ごろまで
・調査方法:Questantのシステムを利用して調査
・対象:「乗りものニュース」のSNS(Twitter、Facebook)のフォロワーなど
・有効回答数:169

【了】

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