来るか新型「コリアン・エアフォースワン」今や貴重なジャンボの大統領機 “北朝鮮対策も”

韓国が2022年から使い始めた新たな要人輸送機が、初めて来日するかもしれません。今やレアなボーイング747-8ベースの「韓国空軍1号機」。同国は大統領専用機にも、北朝鮮との対立の歴史が反映されています。

ユン大統領だけじゃない 初の来日“新”韓国空軍1号機

 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2023年3月16日から17日かけて日本を訪問し、岸田文雄首相と首脳会談を実施します。韓国大統領の訪日はおよそ4年ぶりですが、それにあわせて日本に初飛来となるのが、新たな「韓国空軍1号機」、いわゆる「コリアンエアフォースワン」です。

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2021年12月まで使用されていたボーイング747-400(機体記号HL7465)ベースの韓国空軍1号機(画像:韓国文化体育観光部)。

 新たな韓国大統領専用機は、大韓航空で使用していた747-8(機体記号HL7643)を、韓国国防部がリースして改造した機体で、2022年1月に文在寅(ムン・ジェイン)大統領(当時)の中東歴訪で初めて使用されました。

 大韓航空からのリース期間は2021年から5年間で、リース料は3003億ウォン(約307億円)だそう。なお、「韓国空軍1号機」となってからの機体記号は「22001」に変更されており、大統領の搭乗機であることを表すコールサインは「KAF001」、通称「コードワン(Code-1)」として知られています。

 運用は「空軍2号機」のボーイング737-300(機体記号85101)や、「空軍3号機」のVCN-235(機体記号02050)などと共に韓国空軍の第257特別飛行隊が担っています。

「空軍1号機」の塗装デザインは民族衣装を意識し、白をベースにアクセントとして国旗の色である赤と青のラインが入っているのが特徴です。機体側面には英語とハングルの両方で書かれた国名、そして前方ドアの上部に大統領章を配置。垂直尾翼には多くの政府専用機と同じように国旗が描かれています。

 機体前方には執務室と寝室で構成された大統領専用のエリアが用意されており、その後ろには同行するスタッフとミーティングを行える会議室が設けられています。アッパーデッキは公式随行員や大統領秘書室の秘書官ら専用の区画で、警護官や記者などはメインデッキ後方の席に座ります。乗務員は20人から30人程度とされており、空軍の軍人以外にも大韓航空の整備士や客室乗務員、看護師などが搭乗します。

 政府要人が使うため、飛行中でも国政や軍に関する情報を集め指示を出せるよう通信機能が強化されていると推測されるほか、機体がミサイル攻撃を受けることを想定し、指向性赤外線妨害装置(DIRCM)やミサイル警報装置(MAWS)なども搭載されているといわれています。

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