豪州名物チョーー長いトラック「ロード・トレイン」どう運行? ギネス記録はバケモノ級 「GPS?要らないね」

豪州でロード・トレインが重宝される理由

 では、なぜオーストラリアでは、このような巨大トレーラーが多用されるようになったのでしょう。

 その理由は、この国の国土と交通インフラの状況が挙げられます。オーストラリアの国土面積は世界第6位で、日本の約20倍もの広さがあります。しかし、内陸部の大部分は砂漠や乾燥した草地で、そこに点在する町や集落は道路が唯一の交通インフラになっていることが多いです。ゆえに、そのような遠隔地では、この「ロード・トレイン」が物流の要を担っているからです。

Large 230417 roadtrain 02

拡大画像

ライアン氏が以前乗っていたケンワース社のボンネットタイプのトラクター。デザインやマニュアルシフトは個人的に好きだと言っていたが、現在はボルボの車両を使っているという(布留川 司撮影)。

 オーストラリア国内でも、とりわけ多くの「ロード・トレイン」が活躍しているのが北部準州(ノーザンテリトリー)です。彼の地は2000年代まで南北を横断する鉄道網が整備されていなかったため、多くの地域において今も「ロード・トレイン」が唯一の物流インフラとなっています。

 そのため、北部準州の州都であるダーウィンには、この「ロード・トレイン」の運転の仕方を専門に教えるドライビングスクールまであるほど。そこで、「ロード・トレイン」の特徴や現状などについてハナシを聞くべく、訪問してみました。

 伺ったのは、「クーラウル・トレーニング&アセッシング」(KULLARU TRAINING & ASSESSING、以下クーラウル社)です。ここでは業務ドライバーの育成以外にも、一般観光客向けに「ロード・トレイン」の同乗や運転を体験させる観光アクティビティー「ロード・トレイン・エクスペリエンス」も提供しています。

 インストラクターを務めるライアン氏によると、クーラウル社が保有する「ロード・トレイン」は、セミトレーラー3台を牽引するといいます。

【まるで大蛇!】オーストラリアの「ロード・トレイン」運転席からの視界も(写真で見る)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。