高速の車線規制「気づかず突っ込む車」後絶たず…NEXCOが「大破した作業車」公開 ドライバーの「油断」とは

減らない衝突事故 どう被害を抑える?

 ドライバーの不注意とはいえ、道路管理者側も指をくわえて見ているわけではなく、少しでも発生件数や被害を抑えるため、様々な対策が講じられています。

「追突されても被害を抑える」対策としては、アルミ板をハニカム構造のように組んだ衝撃吸収バンパー「バッグガード」を車両後方に設置。NEXCO東日本内の91台に導入されています。

 とはいっても、そもそも追突を防ぐ対策も必要です。前出した全損事故も、このバックガードごと大破したといいますから、車種と衝突速度、当たりどころによっては大きな被害をもたらしかねません。

 まずは、規制車のさらに手前に配置する誘導設備。かつては生身のガードマンが行っていましたが、危険なので、「安全太郎」と呼ばれるガードマンのような姿をした人形が、機械仕掛けで誘導棒を振るものに置き換わっていました。現在は、より遠くから分かりやすいよう、バルーン上で光り、デフォルメ形状になった「i光太郎くん」の導入を進めているといいます。

 さらに、居眠り運転やわき見運転による事故が多いことから、「工事区間に差しかかるまでに意識をハッキリさせる」対策として、リング状のパーツを路面に並べ、それに乗り上げた振動と音でハッと気づかせる取り組みも試行運用されています。

 また、規制箇所と規制箇所のあいだで追い抜きを試みた車両が、追い抜きしきれずに工事現場へ突っ込むというケースもあることから、「最初から工事箇所をひとつに統合する」という施工計画を立てることが多いとのこと。こうすることで「なぜこんなに長い距離で車線を減らしているんだ」というクレームもあるそうですが、「事故防止のため、ご理解とご協力をお願いします」と話します。

【了】

【グチャグチャ!突っ込まれて大破した「規制車」のようす】

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コメント

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5件のコメント

  1. これって、ファスナー合流をゆがめて解釈する屑の事故も混ざっていそうですね。
    ファスナー合流は<優先側を抜いてはいけない>という一番重要な部分が無視されて広まっているんだよね…(頭のおかしな人は、前の車が早めに合流すると、追い抜きを仕掛け、「ファスナー合流だ!」と前に無理やり割り込む…。それは渋滞&事故の原因なんだけど、頭がおかしいと「早めに合流した奴のせいで渋滞がおきる!!!」。はやめ合流でも、無理やり合流しないなら渋滞の原因にはならんのだけどね)
    普通の車線変更でもよくいるが、入る側が抜いてから入るというのは身勝手運転。入る場所は相手の後ろでしょ…。
    そもそも、抜いてから渋滞の先頭に割り込む行為は、マナー違反ではなく、道交法違反なんだよね。ファスナー合流でも違法な割り込みをする屑はあとをたたない…。
    さらにいえば工事の車線減少で一時的に増えたからといって(左側からの追い越しも当然違法だが)、道が混んでいるなら、追い越し車線を使うのは違法。追い越しで、追い越し車線をつかっていいのは、前の車が制限速度より遅くて、かつ、その前があいている場合に1台ぬく場合のみ(むろん追い越し以外で、右折や右に分岐などの正当な理由があれば使用可)
    複数台追い抜くことも、追い越しだという屑が結構いるが、複数台抜くのは法律でみとめられたおいこしではなく、通行帯違反。

    • 法は守るべきだが、何故無茶するのが絶えないかを考えなきゃね。
      違法じゃないが明らかな自分勝手、迷惑行為が近年は酷く横行してる。
      それとて法で定められてはいるんだけど、明確な処罰が難しいにしてもほぼされてない。

  2. 規制車の100m以上手前でパンクさせるバリケード付けといたら?

  3. 齢80になる私は、車速車間を読み頃合いを見計らって車線変更するのが難儀なものですから、私自身の心身のために入りたいときに入るように心がけております。その際には、安全のためにクラクションを長めに鳴らしてから車線変更をします。

  4. スマホ・わき見・居眠りのほかに「思い込み」もつけたほうが良いと思う
    人間思い込んでいると目で見ていても脳では認識しないことがあるらしいから
    人命が失われる事故になり裁判上で被告人が前はシッカリ見ていたと主張し、けれど気がつけなかった理由はわからないと言うがいるのもこのため…