自衛隊いよいよ「撃たれてもおかしくない地域」へ スーダン邦人救助は屈指の難関ミッションに?
陸自のレア装備「輸送防護車」は使われるか?
アフガニスタンでも発生したように、「誘導輸送隊」が輸送機から降りられないのであれば、そもそもこの「誘導輸送隊」は現地で活動することはできません。つまり、アフガニスタンでは障壁となった法律の壁をいかにクリアするのかというのが最初のキモです。
また、中央即応連隊が保有する邦人輸送専用装備である「輸送防護車」が運ばれた形跡もありません。となると、防弾処置された高機動車や大型トラックなどが輸送されている可能性もありますが、スーダンの在留邦人は首都ハルツームから別の都市へ陸路を用いて移動していると報道されているため、「誘導輸送隊」が本車を使って救出するという手段は選択されない可能性が高いです。
では実際にどのような救出ミッションとなるのでしょうか。
現実的にはスーダン北部や東部にある別の空港に航空自衛隊の輸送機を派遣し、そこに到着した在留邦人を機内に収容して、ジブチまで空輸するという手段でしょう。スーダンの首都から離れれば、それだけ危険性は低くなり、より安全に輸送機を飛ばすことができるという考えです。
一方、アメリカは陸軍が保有する特殊作戦用ヘリコプターのMH-47を3機使って100名弱の在スーダン米国人を安全な場所まで輸送し、イギリス軍やドイツ軍などもそれぞれの自国民を輸送機などで退避させています。
自衛隊としても、スーダンに展開している同盟国や友好国などの支援を受けながらスーダン在留邦人を陸上輸送していると考えられますが、すでに国連と連携して陸路を移動しているとの報道も出始めています。いずれにせよ、どんな方法でも被害が出ないことが最善です。筆者としては全員が無事に退避できることを願ってやみません。
【了】
Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)
2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。
「また」何の成果も、得られませんでしたっ!!
って事にならないと良いね
アフガンに続いて
結局のところC130頼みなんだよな。C-2は不整地運用の信頼性が低いからまずC130飛ばさないと行けないって、なんでそんな飛行機作ったのよ・・・