日本唯一スタイルの航空機整備企業、「業務内容」も超ユニーク!? 担当者に聞く裏側 MRO Japan

トーイングカーを運転する整備士?

 同社の格納庫には「トーイングカー(飛行機けん引するための車両)」が装備されています。国内空港の格納庫では一般的に、旅客機の地上支援を行う専門スタッフ「グランドハンドリング」の人たちの運転によって、駐機場~格納庫区間のけん引作業が実施されますが、MRO Japanでは、整備士自らが運転を行っているのです。

 担当者はこのメリットについて、「委託をしてしまうと、旅客便の発着が優先になってしまうこともありますが、整備士がトーイングカーを運転できるようにすることで、時間の融通が効きます」と話します。2023年現在、単独で運転できる資格を持った整備士は16人とのことです。

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整備士が運転するトーイングカーにけん引されるANA機(乗りものニュース編集部撮影)。

 ただ同氏は「運転は怖さもある」としたうえ、次のように話します。

「車両自体もとても大きく、車内から見えない場所も多いなか、お客様からお預かりしている機体をきっちりまっすぐ入れなければならないのです。格納庫はほかの機体もあり、足場がせまくタイトです。多くのお客様(航空会社)から機体をお預かりしている立場なので、もし万が一の際には数社のお客様に迷惑をかけてしまいます。そういった意味では、かなり気を払って作業しますね」

 とはいえ、普段から安全運航のため妥協が許されない作業を担い、そして高い技術力を持つ航空機整備士ということもあり、「とても慎重にハンドリングする人もいれば、一発で所定の位置に機体を納める人もいる」とのことです。

【了】

【整備士が運転するトーイングカーの車内&F-15の超豪快洗浄】

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