「ガソリン車と同じ感覚」EV推しドイツの今 アウディ本社工場と“超速充電施設”を見てきた

ドイツの自動車メーカー・アウディの本社工場を見学しました。同国メーカーのなかでもEVシフトを鮮明にしているアウディですが、その工場も先進的でした。BEV大国ドイツの現状はどのようなものでしょうか。

必ずしも100%充電しなくてよい!?

 ハブの2階は24時間営業の休憩室となっていて、約200平方メートルの広々とした空間です。ソファ、トイレ、コーヒーやソフトドリンクの自販機、無料のWi-Fiなどがあるほか、大型ディスプレーで充電状況も分かるようになっています。ガソリン車と違い時間がかかるため、充電中も有意義に時間を過ごせるよう配慮されています。

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チャージングハブの外観(2023年4月、武田信晃撮影)。

 ハブで働いているピルツさんは、「残量がゼロに近いほど早く充電が可能です。10%の状態から80%にするには20分かかりますが、電池の特性上、80%から100%にするにも同じ20分かかってしまいます。そのため必ずしも100%にする必要はないと思っています」と話します。

 ガソリン車の場合は燃料が空に近づくとインパネに警告灯がつきますが、おおむねそれから数十km、車種や乗り方によっては100km前後走れるともいわれます。一方のBEVは「電池残量が10%で50kmは走れますから、その間に充電施設は見つけられますよ」とビルツさん。BEVに乗る自身の経験から、ガソリン車と同じ感覚で走れると教えてくれました。

 料金は、例えば月額7.99ユーロ(約1200円:2023年4月時点)の「アウディe-tronチャージングサービス」に加入すると、1kWh35セント(約52円:同)という優遇価格が適用されます。アウディ・チャージングハブは今年、東京でもオープンする予定です。

 筆者はBEVでアウトバーンを走ってみました。無制限速度区間で200km/h以上を出しましたが、高速でも安定して走れる素性の良さがあり、また充電の心配もしなくてよく、「これならBEVを買っていいかも」と思えました。

 BEVは、充電インフラや車両価格のほか、社が提供する顧客体験など、様々な要素でバランスがとれているかどうかが、普及へのカギになると再認識しました。

【了】

【本社に潜入!】アウディ工場の様子は?

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新聞記者、編集者として勤務した後、フリーランスのジャーナリストとして独立。香港と日本の政治・経済、社会などを中心取材するほか、国内外で行われているスポーツについても取材・執筆をしている。

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