中国に睨み アメリカ空母打撃群ベトナム寄港の“メッセージ”とは 戦争も今や昔

2023年6月、日米の戦闘艦が相次いでベトナムに寄港。ともに両国を代表する大型艦「いずも」と「ロナルド・レーガン」です。ここにきて、なぜ日米ともにベトナムに立ち寄ったのか、そこには中国を念頭に置いた動きがありました。

ベトナムは中国と隣接、だからこそ重要

 一方、第2列島線というのは、日本の伊豆諸島を起点に、小笠原諸島、サイパン、そしてグアム(アメリカ)を抜け、パプアニューギニアに至るラインです。このエリアは、米中が衝突した際にアメリカ軍の西進を阻止すべき場所と定めているものです。

 このように、中国は各列島線の内側の制海を掲げて海軍力や空軍力の増強を図ってきました。その結果、今では空母「遼寧」「山東」という2隻の空母を運用し、さらに現在3隻目となる「福建」の艤装を進めています。

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西太平洋を航行中の空母「ロナルド・レーガン」。左奥には日本のいずも型護衛艦らしき姿も見える(画像:アメリカ海軍)。

 また中国は、ベトナムやフィリピンなどとの間でスプラトリー諸島(中国名、南沙諸島)の領有権を巡っていざこざを起こしたり、台湾(中華民国)に対する大規模な海洋演習や領空侵犯によって圧力を加えたりもしています。

 日本に対しても、尖閣諸島周辺での領海侵犯や大量の船艇を送り込んでの圧力など、太平洋進出への足掛かりを求める軍事力を背景にした動きが活発化しており、近年は特に目に余るようになっているといえるでしょう。

 このような背景に基づき、周辺国はアメリカを中心として中国海軍の過激な行動を抑制する目的で、さまざまな共同演習を実施してきた経緯があります。特にロシアがウクライナに侵攻を開始した2022年2月以降、中国は同国と関係が深かったため、ロシア寄りの立場をとるなか、侵攻初期にはどさくさに紛れて中国による台湾侵攻を懸念する声もあがっていました。

【歴史的!】米空母に掲げられたベトナム国旗&固く握手する両国の軍人(写真)

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