救急車っていくら? 巨大な「スーパーアンビュランス」より高価な車両とは 価格を左右する“中身”

スーパーアンビュランス実はそんなに高くない?

 そもそも「スーパーアンビュランス」は通称であり、正式名称は「特殊救急車II型」といいます。

 ボディサイズは全長11m、全幅2.5m、全高3.78mと中・大型トラック並みの大きさを誇ります。ちなみに前出の高規格救急車のボディサイズが全長5.69m、全幅1.89m、全高2.54mのため、段違いのボリューム感であることがわかるでしょう。

 車両総重量は約1万8950kg、乗車定員は10名。そのため、運転にはとうぜんながら大型自動車免許が必須です。

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東京消防庁が1台保有するスーパーアンビュランス(乗りものニュース編集部撮影)。

 ただ、このボディサイズには理由があります。それは現場で救護所として使用できるようになっている点です。ボディの左右両側面が拡張する機構があり、ここを広げることで最大40平方メートルのフラットな床面を持つ室内空間が生まれます。

 これにより車内には8床の処置台が設置できるほか、傷病者搬送のために、メーンストレッチャーを2基積載できるようになっているそうです。

 2023年7月現在、東京消防庁は1台保有しており、大田区京浜島に拠点を置く第2方面消防救助機動部隊に配置されています。なお、類似の車両として京都市消防局には「高度救急救護車」が、日本赤十字社熊本県支部には特殊医療救護車「ディザスターレスキュー」などが存在します。

 救急車としては破格の大きさであるスーパーアンビュランス、その価格は約7900万円とのこと。前出の高規格救急車約5.6台分のため、十分高価といえますが、東京消防庁にはこれを上回る値段の救急車があるといいます。

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