ヘリのお尻のプロペラは何のために存在? “タケコプター”の再現は悲惨な結果に そのワケは
必ずしもお尻に必要という訳ではない
実は後部にローターをつける以外の方法でもちゃんと飛ばすことができます。現在運用されているものは、大ざっぱに分けて「ノーター式」「タンデム式」「二重反転式」「交差双ローター式」などの種類があります。ノーター式は「ノー・テールローター」の略で、ローターの代わりになる推力として空気などを吹き出す形式です。
「タンデム式」「二重反転式」「交差双ローター式」の3種は、ローターを時計回りに回転するものと反時計回りになるもののふたつを用意し、お互いの力を打ち消し合うことで胴体が回転しようとするのを防ぐものです。配置が前後だと「タンデム」、上下だと「二重反転」、左右で交差する形式だと「交差双ローター」になります。
これらのタイプは軍用機で目にすることも多く、タンデム式では自衛隊でも運用されているCH-47「チヌーク」輸送ヘリ、二重反転式はKa-27、Ka-50といったロシア製軍用ヘリで採用されています。交差双ローター式に関しては、最近は採用している機体が少ないですが、冷戦期の1950年代にアメリカのカマンが開発したH-43「ハスキー」が1970年代前半まで使われていました。
これらの形式に加え、最近ドローンや空飛ぶクルマで「マルチコプター」も増えています。この形式は4セット以上のローターを使い、隣り合っているプロペラを逆向きに回転させることで飛行しています。
【了】
Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)
ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。
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