これは踏切なの? 「宇都宮LRT」道路との交点に遮断機なし 代わりにあるものとは 開業まもなく

遮断機や警報器の代わりとは

 当然ながら、線路と道路が交差している箇所は事故が起きやすくなります。これまで宇都宮市には路面電車が走ったことはなく、特にクルマで走る宇都宮市民や周辺住民などは戸惑うかもしれません。

 ただ、注意喚起を促すものとして、線路と道路が交差している箇所には電車の接近を音声・文字・光で知らせる接近表示器が設置されています。宇都宮市が発行している『広報うつのみや 令和5年8月号』によると、線路上16か所に設置されているとのことです。

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宇都宮駅東口を出た直後の併用軌道区間にも、濃い黄色で塗られた歩行者が横断できる空間があり、接近表示器が設置されている(2023年7月、小川裕夫撮影)。

 よく見かけたのが、専用軌道である平石~平石中央小学校前間や、平石から車庫へとつながる引込線です。なお、宇都宮駅東口に隣接した広場にも設置されていました。似たような例は、東京の大塚駅前停留所付近の都電荒川線でも見られます。

 路面電車の運行について、市や警察が周知をしているとはいえ、慣れていない市民も多いことでしょう。線路を横断する際は必ず立ち止まって、目視での確認も忘れないようにしましょう。事故を起こさないこと、起きないことを願いつつ、新しい路面電車の開業が楽しみです。

【了】

【え…】これが遮断機・警報機の代わりです

テーマ特集「【特集】どんな路線? 75年ぶり新設の路面電車「芳賀・宇都宮LRT」」へ

Writer: 小川裕夫(フリーランスライター・カメラマン)

フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。官邸で実施される首相会見には、唯一のフリーランスカメラマンとしても参加。著書『踏切天国』(秀和システム)、『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)、『東京王』(ぶんか社)、『私鉄特急の謎』(イースト新書Q)など。

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