駅通過はNO?「地下鉄の快速・急行」が生まれては消えるワケ 速達列車の運行を阻む"壁"とは

横浜市営地下鉄の快速が8年続いているワケ

 いっぽう、同じ「快速」を走らせている横浜市営地下鉄は、2015年の運行開始以来、減便など特段の変化には至っていません。なぜ問題なく運行できているのでしょうか。

 横浜市は「ブルーラインは全線が約40kmという長大路線であり、速達性を求める利用者の声もあったことから導入に至りました」と話します。

 快速のダイヤは、1時間8本の各駅停車の「すき間を縫う」形で設定。末端部である戸塚以遠、新羽以遠は各駅停車にして、先行列車を踊場止まり、新羽止まりにすることで、ダイヤの詰まりを防いでいます。

 しかし神戸市と同様、やはり追い抜き可能な駅が限られているため、現在の「30分間隔、平日は昼間のみ、土休日は9時~20時半」という運行形態が精一杯だといいます。

 都営新宿線の急行では、ことし3月のダイヤ改正で日中の急行がすべて消滅しました。なお、東京メトロ有楽町線では、2008年から池袋~和光市間で小竹向原駅のみに停まる「準急」がありましたが、わずか1年半で廃止されています。

刻々と変化する利用状況の中、限られたダイヤと設備の余裕で設定される「地下鉄の速達列車」は新たに生まれたり、また突然増減したりする不安定な存在と言えるでしょう。

【了】

【画像】えっ…!これが2年で消えた「関西の地下鉄の快速」です

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コメント

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2件のコメント

  1. 地下線内で快速急行や特急を走らす京阪・近鉄・神戸高速は偉いねえ

  2. S-TRAIN含むのにTHライナーは含まないんか?