乗客が長時間閉じ込め→多額の「罰金」アメリカが示した、陳謝で済ませない交通機関の“けじめ”

福岡空港の「門限」問題から、10時間以上も乗客が機内に缶詰状態になるケースが発生しました。一方、アメリカでは相次いで乗客を機内に留め置いた航空会社に“罰金”を徴収。交通機関のトラブルに、ひとつの解決策を提示しています。

罰則は民間会社に改善を促す効果も

 今回のアメリカン航空の処分は、2018年から2021年の間に長い遅れを生じた米国内の43便を対象にしています。影響を受けた乗客の総数は発表によると5821人だそうで、これらの便では規定を超える待ち時間の間に、乗客は機外に出られなかっただけでなく、食事も飲み物も与えられなかったといいます。

 この処分は、アメリカの混雑空港での長時間待機が慢性化していることに対して、航空会社による改善努力を促そうというアメリカ運輸省の意図の現れだといえるでしょう。

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アメリカン航空のボーイング787(乗りものニュース編集部撮影)。

 こうした交通機関における長時間の閉じ込めは、たとえば日本の鉄道でもしばしば報じられます。立ったままの乗客が多い混雑列車において、長時間の缶詰状態が発生することがあります。トイレのない車両も多いですし、窓が開かない車両も増えています。そうしたなかで長時間、外に出られないのは普通に酷でしょう

 そのようなことが発生すると、毎回のように鉄道会社側の対応が適切であったのか議論になりますが、前出のアメリカの3時間ルールは全員着席、しかも機内にトイレを備えた航空便に対して適用されています。責任の所在にひとつのけじめを設けているともいえます。

 機内、もしくは車内で長時間にわたり乗客が閉じ込められるような事態は極力避けるべきです。もし事業者の方で対応が難しいのであれば、国の方、すなわち行政サイドで一定の指針を作る必要があるのではないでしょうか。

【了】

【画像】「え…」これがドン引きされる迷惑行為です

Writer:

航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事

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