もはや“海のショッピングモール”? 海自「補給艦」20年ぶり新造のワケ 油&貨物に車両運搬・病院も

海上自衛隊が約20年ぶりに新型の補給艦を建造する予定です。外観も機能も従来の補給艦から一新されたものになるとのこと。加えて、造船所も20年前とは様変わりしており、技術の伝承という目的も含まれているようです。

新型補給艦の1番艦は5年後の就役を予定

 防衛省は2023年8月31日に公開した2024年度概算要求で、「新型補給艦」1隻の建造費として825億円を計上しました。

 防衛省・海上自衛隊が補給艦を新造するのは、ましゅう型補給艦2番艦の「おうみ」以来、約20年ぶりのこと。これまでの国産補給艦とは異なる外観、性能を持つようです。

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海上自衛隊の補給艦「おうみ」。ましゅう型補給艦の2番艦で、現有の海自補給艦の中では最も新しい(画像:海上自衛隊)。

 同艦は、艦齢36年を数える補給艦「とわだ」の代替として取得が予定されているもので、2028年度中の就役を目指しています。基準排水量は海上自衛隊の補給艦としては最大サイズとなる1万4500トン。艦首側にブリッジを配置しており、従来の艦とは一線を画す船体デザインが外観の特徴となっています。

 海上自衛隊は現在、基準排水量8100トンのとわだ型3隻と、同1万3500トンのましゅう型2隻、計5隻の補給艦を運用中です。全艦が護衛艦隊隷下の第1海上補給隊に所属しており、呉、横須賀、舞鶴、佐世保の各基地に1隻ないし2隻が配備されています。

 補給艦はその名の通り艦艇部隊への補給を主な任務としており、護衛艦など補給相手の艦と並走しながら蛇管(ホース)や「ハイライン」と呼ばれる洋上移送装置を使用して、燃料や物資を洋上補給できるだけの性能を持っています。そのため艦内には艦艇燃料や航空燃料、各種弾薬、食料、真水など艦隊行動に必要なさまざまな物品を積載可能なスペースが用意されています。

 さらに近年は、護衛艦の大型化・高性能化に加えて災害派遣や国際緊急援助活動、PKO(国連平和維持活動)、在外邦人輸送などといった多種多様な任務への対応が求められています。そのため比較的新しいましゅう型は、船体を大型化しつつ、ガスタービンエンジンを採用して機動性を向上。加えて艦内には、手術室や集中治療室、入院設備といった充実した医療区画を備えていました。

【とわだ型小っさ!】海上自衛隊が保有する補給艦2モデルの大きさを見比べ(写真)

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