「自分が見えるからOK」←違います!! 無灯火の自転車 減少傾向も違反は信号無視の5倍

「漕がないでいいライト普及」だけではない?

 自転車に限ったことではありませんが、夜間のライト点灯には、自分の視界を照らす以外に、自身の存在を周囲に気づいてもらう役割があるといいます。それを軽く見ている人が多いのかは分かりませんが、無灯火が「取り締まりの主たる要素となっているから」こそ、違反件数が突出しているのだろうということです。

 ただ最近は、無灯火に対する指導警告票の交付件数は減ってきています。10年前、2013(平成25)年は約73万件でしたが、2016(平成28)年に50万件を割ると、2020年は約37万件に。近年は、自動で点灯するライトや、ハンドルなどに取り付けるLEDライトも増えており、以前のように「漕ぐのが重い」ことも少なくなっているのかもしれません。

 前出の業界関係者は別の影響も指摘します。「自転車の事故や自転車保険が取りざたされることにより、乗る側の意識も向上してきていると感じます」とのこと。

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2022年の、自転車の取り締まりにおける指導警告票の交付件数(画像:警察庁)。

 自転車のライトを点灯させることで、自身が事故に巻き込まれるリスクを減らせます。警察庁によると、死亡事故は日の入り時刻と重なる17時台から19時台に多く発生しているといいます。理由として、単に周囲が見えないことに加え、お互いの距離や速度が分かりにくくなることも挙げています。

 事故防止のため、明るい目立つ色の衣服を着用したり、靴やカバンなどに反射材をつけたりすることも推奨しています。

【了】

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