「戦わずして空軍が瀕死の状態!」南アフリカ政府が驚愕の稼働率を発表 どうしてこうなった!?

深刻な稼働率低下。

最新戦闘機の「グリペン」も殆ど動かない

 南アフリカ共和国のタンディ・モディセ国防相は2023年10月18日、空軍の衝撃的な現実について明かしました。実に全体の85%にあたる軍用機が、様々な理由で稼働していないということです。

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南アフリカ空軍の「グリペン」(画像:NJR ZA<CC BY-SA 4.0>)。

 現地メディアはこの件について「危篤状態の空軍」「空軍の過半数は重体」といった報じ方をしています。

 モディセ国防相によると戦闘機、輸送機、ヘリコプターなど空軍が保有する388機のうち、188機が定期的なメンテナンスが予定通り行えず、飛行停止または飛行不能、60機が大規模な修理が必要、3機は経年劣化と交換部品がないため破棄、27機が修理を待ち、6機が修理中とのことです。

 さらにこれは、現在南アフリカの主力戦闘機である「グリペン」と練習機である「ホーク」を抜いた数になるようで、「グリペン」は2機しか稼働しておらず24機が、「ホーク」もわずか3機しか飛行出来ず21機が、何らかの理由で飛行停止にあるとのこと。現地報道によると、議会の一部議員は「我が国の安全保障に深刻なリスクをもたらしている」と批判しているそうです。

 この問題の根底にあるのは、南アフリカの経済的低迷による国防費の予算不足です。数年前からこの予算不足は問題になっており、陸海空3軍の中では最も装備が充実している海軍に対し「海軍の装備は過剰気味」と批判する風潮もあるようです。

【了】

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