ウクライナ向けに供給されるT-72EAってどんな戦車? 今後の戦闘で重要な存在に

デンマークはドイツと共同出資で、新たな軍事援助パッケージをウクライナへ提供することを表明しました。この援助パックの中にT-72EAという戦車がありますが、どのような車両なのでしょうか。

T-72シリーズにまた新車両が登場

 デンマーク政府は2023年10月26日、ドイツと共同で計37億デンマーククローネ(約780億円)に及ぶ新たな軍事援助パッケージをウクライナへ提供することを表明しました。この支援物資の中では、T-72EAという、旧ソ連の主力戦車T-72の系譜に連なる車両も15両以上提供されることになっています。
 
 T-72EAは今年の始め頃から、急に名前が挙がり始めた車両です。T-72シリーズのなかでも、どういったものなのでしょうか。

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ウクライナで改修されたT-72AMT(画像:ウクライナ国防省)。

 T-72EAは、チェコの防衛企業であるエクスカリバー・アーミーが旧ソ連製のT-72を改良した車両です。冷戦時代以降に旧ソ連側だった東欧諸国は、西側陣営に鞍替えした際に大量のT-72を保有していました。それらが最新戦車に置き換わった後、大量に保管されていたため、ウクライナ向けに有効活用する計画になったようです。

 既に、アメリカとオランダの共同出資でT-72EA最大90両をウクライナへ供与する予定となっており、2022年12月より近代化を開始、2023年10月現在、複数台が提供されており、実戦にも投入されています。

 同車両は今回発表された分を含めると、合計で約105両となり、2022年2月から消耗戦が続くウクライナ陸軍への貴重な装甲戦力供給になると見られています。

【画像】「えっ!」これが、ウクライナに供与されているT-72EAです

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