橋桁落ちた国道1号バイパス「清水立体」作り直し&工事再開へ 開通は「遅れる見込み」 静岡市内最後のボトルネック
受注業者はそのまま契約継続で再開。
国道1号「静清バイパス」立体化工事で事故→工事再開
国土交通省 静岡国道事務所は2023年10月31日(火)、7月に工事中の橋桁が落下する事故が起きた国道1号静清バイパス「清水立体」事業について、工事を再開すると発表しました。
この事業をめぐっては今年7月6日未明、橋桁の架設中にその一部が落下し、作業員2名が亡くなっています。静岡国道事務所は事故調査委員会を設置し、9月22日に事故原因の報告書と再発防止策を取りまとめました。
事故があった「尾羽第2高架橋」の工事については、受注者である名村造船所と日本鉄塔工業との契約を継続。11月から橋桁を作り直します。完成後、再発防止策を踏まえて現地での架設作業を再び行う予定です。
また、同様の工法を用いる2工事も事故を受けて中断していますが、再発防止策を踏まえた工法の点検を行ったうえで、11月から作業を順次再開するといいます。
この清水立体については、今年3月に「東京方面が2026年春に開通」との予定が示されましたが、再施工となることから遅れる見込みだといいます。新たな開通見通しは工事再開後、工程を精査し改めて発表するということです。
清水立体の事業は国道1号「静清バイパス」のなかで唯一、平面交差が残っている清水IC周辺2.4kmに高架部を構築するもの。同区間は主要路との交差が連続し、平均旅行速度が20km/hを下回るという慢性的な渋滞区間であり、それを解消する目的があります。開通すれば、この区間だけで5分の時間短縮が図られるほか、交通事故の抑制も期待されています。
【了】
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