「うちもやられました」中国軍機の挑発飛行は見境なし? 北朝鮮船を監視中のカナダ機も標的 国防省に状況聞いた

中国軍の戦闘機が危険な飛行をするのは、対アメリカ軍機に限らないようです。その1週間ほど前にはカナダ軍機も同様の被害に遭っていました。しかも中国本土からだいぶ離れた場所で。詳細をカナダ国防省に聞きました。

カナダ国防省の見解は?

 CP-140への危険なインターセプトに関して、中国外務省の報道官は、「カナダは国連安全保障理事会の決議履行を口実に、中国に対する挑発を行っている」としたうえで、カナダ軍機が尖閣諸島の上空を飛行し、「中国の主権を侵害した」として非難しました。

 果たして、本当にCP-140は尖閣諸島上空を飛行したのでしょうか。筆者(稲葉義泰:軍事ライター)の質問に対して、カナダ国防省は次のように回答しています。

「全般的な任務上の活動は、主に東シナ海および黄海という、日本と韓国周辺の国際海域および国際空域において実施されています。(中略)監視活動の実効性を保護するため、具体的な活動の地理的範囲については明らかにできません。しかし、インターセプトが行われたのは諸島(the islands)の近くではなく、国際空域であったということは明確にお答えできます」

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南シナ海を飛行中のアメリカ軍機に対し、異常接近したのち、直前を横切るような飛び方をする中国軍機(画像:アメリカ国防総省)。

 カナダ国防省は、インターセプトが行われたのは尖閣諸島の近くではないと明言しました。たしかに、北朝鮮による瀬取りは、これまでも東シナ海の中国沿岸部や黄海で行われており、その監視を目的とするCP-140が、わざわざ尖閣諸島上空を飛行する理由は見当たらないと、筆者も考えます。

 カナダ国防省としては、今後もCP-140による活動を継続する予定で、前述した「オペレーションNEON」も、2026年4月まで継続するそうです。いずれにせよ、こうした活動は国際法上何の問題もないことから、中国側に自制を求めるほかはありません。

【了】

【どんだけ近いの!】パイロットの顔まで見える! 異常接近するいろんな中国戦闘機をイッキ見

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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