「除雪車を追い越さないで!」マジで危険なだけじゃなく作業妨害!! 追い越す気をなくさせる新技術で撲滅なるか

冬となり雪が降り始めると活躍するのが除雪車です。高速道路で遭遇すると、除雪車の後ろについていかなければなりません。除雪車を追い越すのは、危険な行為です。

除雪車の隊列が乱れると問題あり!

 冬の高速道路で除雪車が活躍するようになると、NEXCO各社は「除雪車を追い越さないで」と注意喚起をしています。除雪車に遭遇すると、走行速度を落として追走しなければいけません。なぜなのか、2023年11月9、10日に東京ビッグサイトで行われた「ハイウェイテクノフェア2023」のNEXCO東日本のブースで聞いてみました。

Large 231113 zyo 01

拡大画像

除雪車の隊列(画像:NEXCO東日本)。

 作業中の除雪車を追い抜くことは、罰則こそないものの禁止となっています。担当者は「追い越しをした場合、前方は除雪されていない状態などで危険であることが考えられます」と話します。

 そうした安全面だけではなく、ほかに、除雪車の“隊列が乱れてしまう”という問題もあるそうです。

 NEXCO東日本では基本的に、3台の除雪車と1台の標識車で除雪作業をするそう。近くに他の車両が見えなくても、約1km先などで作業をしているそうです。それぞれの除雪場所も決まっており、未除雪の場所をなくすためには、必要な車両配置とのことです。

「除雪車は真ん中、除雪車端と、実は除雪している場所の順番があるんですね。ほかのクルマがその隙間に入ると、除雪できないところができてしまうことがあります」

 WEBなどでの注意喚起のほか、実際の現場でも標識車の表示板で除雪車の追い越し禁止を呼び掛けているそうですが、それでも追い越しは後を絶たないとのこと。「最初は50km/hくらいで追走していても、だんだん待っていられずに追い越してしまう大型トラックなどがありますね」と話していました。

 会場では、除雪車の隊列があることを視覚的に訴える装備である「セーフティライン」が展示されていました。この装備は、除雪車・湿塩散布車の車両後方から緑色のライトで路面上に緑色のラインを表示し、「この線を越えるな」と明示するもの。追い越し防止や、車間距離の維持に一役買っているそうです。既にNEXCO東日本が管轄する高速道路でも使われているといいます。

【了】

【え…】これが除雪車の追い越しを躊躇させる「緑のビーム」です(写真)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。