EVはヤバイ? 大雪立ち往生 NEXCOがEV対策強化のワケ

2020年度の冬に高速道路で相次いだ大雪による立ち往生。2021年度は本格的な冬が到来する前から、NEXCOなど道路管理者は対策を強化しています。そのうちの重点事項のひとつが、EVへの対策です。

もしもEVが雪で立ち往生したら…

 2020年度の冬は、高速道路で大雪による大規模な立ち往生が相次ぎました。このため2021年12月7日(火)には、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)と首都高速道路、ウェザーニューズ社が合同で高速道路の雪氷対策についてウェブセミナーを開催し、各社の取り組みを報告しましたが、道路管理者が今冬の雪氷対策に相当な緊張感をもって臨んでいることが伺えました。

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2020年12月、関越道で大雪による立ち往生が発生した際の積雪状況(画像:NEXCO東日本)。

 そうしたなか、NEXCO中日本が今冬の新たな取り組みとして打ち出したもののひとつが、EV(電気自動車)への充電対応です。可搬式のEV充電器28台のほか、トラックに発電機と蓄電池、充電器を搭載した「電気自動車急速充電車」を1台配備。後者については特許も出願しています。

 これについてNEXCO中日本は、車両の滞留が発生した場合に、滞留者の救出を速やかに行うことを目的に、「長時間滞留が困難なEV車に向けた」もの、としています。

 昨冬に発生した立ち往生事案では、幸いにしてEVが巻き込まれた例はありませんでしたが、「もしEVだったら……」という報道や記事が多く見られました。バッテリーは一般的に低温時に性能が低下するうえ、エンジンの排熱を暖房に利用するガソリン車と異なり、EVの暖房は電気に依存するため、寒冷化の立ち往生でシビアな状況になることは想像がつきます。

 とはいえ今回、NEXCO中日本がEV対策を強化したのは、必ずしもEVが寒さに弱いから、というわけではありません。

【これで2日か…】関越道の大雪立ち往生を写真で見る

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コメント

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1件のコメント

  1. そんなことよりもPA,SAに充電器を必ず設置。
    台数をもっと増やす。※普通充電は、駐車場全てくらい。
    で、大雪の際に閉鎖ではなく対策をして通れるようにすることが大切。