「海外空港のJAL整備士」国内とは働き方が全然違う! かなりマルチ、いや総力戦なその実態

JALが就航する海外空港には、機体を点検・整備するため、現地に常駐する整備士が存在します。国内空港で行う整備作業とは、どのような違いがあるのでしょうか。担当者に聞きました。

機種が変わるのも責任重大、でも「楽しい」とのこと

「確かにシアトル・タコマ空港は、ボーイング社の近くにあるのですが、ボーイング社からパーツを取り寄せるには折返し便出発の時間には間に合わないですし、飛行機のパーツは領収してからじゃないと装備できないなど制約が多いので、万が一の際には他社からお借りするなどの対応が一般的で、日本からパーツを送ってもらった方が早いときすらあります。とはいえ過去には、パイロットさんから『すぐ近くに工場あるでしょ!』と言われたことはありました(笑)」(JAL内村明洋さん)

Large 20231125 01
JALの内村明洋さん(乗りものニュース編集部撮影)。

 また、先述の通り、現在のシアトル・タコマ国際空港では、787と767の2機種の乗り入れがある状態。内村整備長はともに整備できる資格を持つとはいえ、羽田や成田の格納庫のように、JALの整備士がたくさん作業にあたれる人員はありません。シアトル支店では内村整備長含めわずか2人のJAL整備士が中心となり、JAL便の安全運航を支えているのだとか。そのため、旅客機のタイプが変わると次のような準備が必要なのだそうです。

「767にタイプチェンジにされるにあたり、2~3か月くらい前からパーツを取り寄せたり、現地スタッフに対する教育を行ったりしました。また、システム自体が787と全く異なる飛行機であるため、もういちど767の整備作業の知識をブラッシュアップしたほか、最近起こる頻度の高い整備作業のトレンドを把握するなどの準備をしましたね」

 そのような海外ゆえ、苦労も多そうなJALの整備士ですが、内村さんは「楽しく仕事をさせてもらっています」と話します。

「この1年間、毎日いろんなことが起こるなか、日本では『餅は餅屋』といったように、整備士というプロフェッショナルとして業務をしていましたが、人数が少ないシアトルでは私が客室の準備をすることもあります。空港メンバーが一丸となって飛行機を飛ばしているという実感があるんです。また、お客様との距離も近いのも、海外勤務の魅力ですね」

【了】

【写真】国内とはぜんぜん違う! これがシアトル空港の圧巻の館内です

Writer:

国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス