大損害は“使い方を間違えたから?” ウクライナ軍「装輪戦車」再供与を熱望のワケ 自衛隊も他人事じゃない!

フランスがウクライナに供与したAMX-10RC戦車駆逐車が、いま再び供与の要望が出ているそう。でも、当初ウクライナ軍は同車の使い方を間違えて多大な損害を出しました。なぜ再びウクライナ軍は欲しがっているのでしょうか。

戦友が流した血で学んだウクライナ海兵隊

 ウクライナ軍は当初、AMX-10RCの精密な射撃能力を「自走する狙撃銃」とも評し、供与された本車を海兵隊に配備しました。同国の海兵隊は水陸両用の急襲作戦などを遂行するための精鋭部隊で、反転攻勢の先鋒となる存在です。そういった観点から、装輪式のAMX-10RCは、機敏な機動力が求められる海兵隊に装備させるのが最適と判断したのでしょう。

 やがて反転攻勢が始まると、予想通り海兵旅団は先鋒として激戦に投入されます。ところが緒戦において、AMX-10RCは大きな損害を被ることになってしまいました。理由は、戦車ほど防御力が高くなく、むしろ一般的な装甲車と同程度の耐弾性しかないことで撃破される本車が続出し、乗員多数が死傷したのです。

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土煙を上げながら草原を疾走するウクライナ海兵隊のAMX-10RC(画像:ウクライナ軍参謀本部)。

 しかしこの事態は、多分にウクライナ側の運用に問題があったからだといえるでしょう。伝えられるところでは、機動力に富む海兵隊ゆえに、AMX-10RCを装輪戦車駆逐車としての本来の快速を活かした「ヒットエンドラン」運用ではなく、戦車に比肩する戦闘車両として、歩兵を先導・支援する前衛に投入したことで、大きな損害を出したといわれています。

 実際、緒戦で受けたAMX-10RCの被害を報告した海兵隊指揮官は、一例として、ロシア軍の砲撃を受けた際に至近弾の炸裂で生じた破片が車体を貫き搭載弾薬を誘爆させ、乗員全員が戦死したケースなどをあげています。

 しかしその一方で、本車の性能については高く評価しており、現場が運用方法を理解すれば、損害が減るだけでなく、いっそうの活躍が期待できると述べたそうです。

 いうならば、手痛い味方の損害と引き換えに、ウクライナ海兵隊の指揮官たちは、その使い方を学んだといえるでしょう。

【迫力の射撃】ウクライナ軍仕様のAMX-10RC&自衛隊の16式機動戦闘車(写真)

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