「橋です」「いや、駅です!?」 異色すぎるJR駅ができたワケ 背景に悲しい過去

立派なトラス橋の“なか”にあるという珍しい駅が四国に存在。外から見ても橋梁にしか見えず、駅の待合室には通過する特急列車の轟音が響きます。なぜ橋の上に駅が作られたのでしょうか。

日中の訪問は厳しい…

 この駅に停車する列車は1日5往復のみで、早朝と夜に集中しています。筆者(安藤昌季:乗りものライター)は「四国フリーパス」を使い14時16分着の琴平行き普通列車で降り立ち、15時2分発の高知行きで駅を離れましたが、正直、景色が見られる日中にこの駅を訪れるには、この組み合わせ以外は考えにくいダイヤでした。

 待合室から出ると道が二手に分かれており、橋梁に沿った側道を行くと国道32号に出られます。「駅前食堂」という食堂もあり、昭和な雰囲気です。ちなみに、すぐ近くにバス停もありますが、停留所名は「枯谷」。土佐北川駅は眼中にないようでした。駅の住所は高知県長岡郡大豊町小川です。

 もうひとつの出入口は、コンクリートの岸壁に通路があります。歩いていると分からないのですが、国道から見ると、岸壁に貼りつくように設置されており、かなり怖い雰囲気です。そして駅の外見は、国道からでは「橋」にしか見えず、標識があるとはいえよほど注意しなければそこに駅があることすら分からないのではないでしょうか。

 筆者が下車した際、利用客はいませんでしたが、物珍しさからか乗客が記念撮影していました。

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至近バス停の停留所名は「枯谷」(2023年12月、安藤昌季撮影)。

 なおJR四国に尋ねたところ、「橋梁、停車場それぞれで、ほかの駅と同じ点検・検査をしています。清掃や維持の特殊性はありません」とのことでした。

 そのうえで「訪問される際には、列車に向けてのスピードライト発光や、列車に接近する行為は危険なので、絶対におやめください。ホームでの三脚や脚立の使用も、倒れたり足を取られたりする(筆者注:かなり風も強い場所です)ことで怪我や事故につながるので、おやめください」とのことでした。

 今後、JR四国が大歩危~高知間にも観光列車を運行したならば、観光客を楽しませられるポイントになりそうだと感じる駅でした。

【了】

【内部はどうなってる?】ほぼ「橋」な土佐北川駅(写真39枚)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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