【空から撮った鉄道】11年で大変貌!「日本最南端の路面電車」 大正時代からの検修庫はどこへ?

鹿児島市電は日本最南端の路面電車です。『空から撮った鉄道』では過去、2019年6月に紹介しましたが、3度目となる今回の空撮では、未撮影だった場所を中心に訪問。旧営業所跡など、変貌した姿も捉えました。

この記事の目次

・3度目の空撮 モヤっとした視程だったが…
・JR指宿枕崎線と絡めて撮りたい
・谷山線と唐湊線が織りなすデルタ線
・鹿児島電気軌道時代の変電所と検修庫は…
・なぜ緑化軌道を採用するのか

【画像枚数】全21点

3度目の空撮 モヤっとした視程だったが…

 日本最南端の路面電車である鹿児島市電は、過去に2度空撮しました。その模様は2019年6月に公開した記事『日本最南端を行く 移転した車庫の記録』(撮影年:2012年・2016年)で紹介しており、桜島の噴煙による硫黄臭を嗅ぎながらの空撮でした。

 それから7年後の2023年5月。別件で鹿児島県内を空撮したので、余裕があったら3度目となる鹿児島市電(以下、市電)を撮ろうと考えました。諸々の撮影が順調に進み、これならば市電の空撮もできると判断し、鹿児島市内南側に路線を延ばす谷山線から撮影を開始。鹿児島市内は水蒸気が抜けきれず、視程はあまり良くないモヤっとした晴れ。撮影日指定の空撮だったため飛行したものの、どちらかというと撮影延期にしたい晴れです。

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谷山電停を寄りで狙う。写真左にある降車場で客扱いを終えた電車が渡り線を通過して、駅舎内の乗車場へと移動する。市電の基本色は鮮やかなオレンジと深緑である(2023年5月、吉永陽一撮影)。

 市電は十数年前に全線乗車して以来なので、久しぶりに下見をしたかったのですが、いかんせん多忙な時期の出張であったため、鹿児島空港で旅客機からセスナ機へ乗り換えるようにして空撮し、終了後は羽田へトンボ帰りという行程でした。市電のロケーションを思い出しながらの撮影となります。

 最初は未撮影区間であった谷山線です。2016年に高架化された指宿枕崎線の谷山駅を過ぎ、永田川の北側に市電の谷山電停の駅舎が見えてきます。谷山電停は谷山線の終点です。1979年までは指宿枕崎線の線路に隣接していましたが、バス旋回場を設けるために電停を約30m東へ移転し、現在の形となっています。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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