京葉線「快速廃止問題」で「JRが見落としたもの」とは? 異例の「ダイヤ改正見直し」を生んだ地元事情

京葉線の2024年春のダイヤ改正は、廃止が発表された「朝ラッシュの快速」を、翻して「やはり廃止しません」と発表修正した異例の事態となりました。それでも「通勤快速」の廃止は覆らず、地元は反発したままです。なぜこのような事態が起きたのでしょうか。

朝の「東京方面の京葉線快速」の重要性 見誤ったJR

 いっぽうで「3.通勤快速の利用者減少」という問題は、「京葉線の外」つまり郊外の直通路線にありました。例えば内房線木更津駅で見ると、改正前の7時台は「特急2本、総武快速線3本、千葉行き普通列車3本、京葉線通勤快速1本」の計9本ですから、京葉線を利用して新木場や八丁堀で乗り換える人にとっては「唯一の選択肢」とも言える状況なのです。

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内房線・木更津駅の平日朝の東京方面行き時刻表(編集部作成)。

 通勤快速の利用者が減少したことで遠近分離の必要性が薄れたというのは確かでしょう。しかし遠近分離には、遠距離列車の速達性を確保して「郊外の駅からも近郊の駅からも所要時間があまり変わらない」ようにするという均等化の効果もあるのです。

 上り通勤快速は2022年3月のダイヤ改正ですでに「4本→2本」に削減されており、それからわずか2年で全廃に踏み切った形ですが、29本中2本というわずかな本数、しかも明確な役割を持った列車を廃止しなければならなかったのでしょうか。加えて東京駅8時26分着の通勤快速を置き換える形で8時25分着の特急「わかしお4号」を設定したことも、「露骨な特急誘導」との反発を招いた要因のひとつでしょう。

 沿線自治体の反応が予想外だったのか、JR東日本は2023年12月の発表後、年明け1月16日になって「弊社としても影響に思いが至らぬ点があった」ことを認め、「限られた時間の中で何か工夫をできないか検討」した結果として、異例のダイヤ改正見直しに踏み切りました。しかし、復活は「朝の快速2本」にとどまり、千葉県の熊谷俊人知事が「本質的な解決には至っていない」と述べるように、両者の溝は埋まっていません。

 同社は、朝ラッシュピーク時間帯は影響が大きく、限られた時間での対応は困難だったが早朝時間帯であれば調整が可能だったと説明。今後は「ご利用状況などを踏まえたうえで、様々な観点から、京葉線の魅力・利便性向上に向け、柔軟に検討」したいとして、さらなる歩み寄りの余地があるとの姿勢を示しています。

【画像】えっ…!? これが京葉線の「黒歴史」になった「幻の新型車両」です

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コメント

3件のコメント

  1. そんないちいち聞いてたらダイヤなんて組めるわけない

    自治体が金出すとかならまた別だけど

  2. 速達系列車の廃止や特別料金を要する列車への格上げ強行は、同業他社が存在しない排他的地位にあることにあぐらをかいて利便性をないがしろにして沿線の利用価値を自ら下げる行為であり、地元自治体や運賃を支払わされる住民の反発は至極当然のこと。

  3. 千葉県の自然と生物多様性を守る会としては開発圧力を減らすJRの通快廃止の大英断を歓迎したい。次は茨城の自然を守るためにつくばエクスプレスで実現したい。

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