やっぱり速かった!北陸新幹線「敦賀~金沢」の凄まじい疾走 「新幹線は移動革命」試乗列車で再確認

何もかも速い新幹線

 特急「サンダーバード」「しらさぎ」で見慣れた越前特有の風景。滋賀県湖北地方に似て、雪が積もり、山間の谷筋ごとに人の生活が広がる、どこか箱庭のような里山が続くと思えば、福井平野が顔を出してきます。そこを新幹線は260km/hで疾風のごとく通過していきます。駅発車時のものすごい加速、あっという間に流れていく車窓風、それと見慣れた風景とのギャップで、しばし脳が追い付きません。

 西九州新幹線に乗った時も同じでした。生まれて初めて新幹線に乗った時の体感のような、「何かものすごい速さで移動している」という感覚を再び味わうことになります。特急列車とは明らかに時間感覚が異質で、「新幹線は移動革命」というのを、まざまざと見せつけられています。

 福井駅を出るとすぐ、もはや土木建築物として名を馳せている「新九頭竜橋」を通過していきます。「新幹線と道路の橋が同じ橋脚で架かっている」唯一の例で、道路部分はすでに開通済みです。車窓のイメージでは新幹線と自動車がランデブー走行するという想像が膨らみますが、試乗客は口々に「……なんか一瞬だったね」「ちょっと道路っぽいのが下からせり上がってきたような気がした、けど一瞬だった」と、やや肩透かしの感想。並走している感覚は、自動車から見たほうが実感が大きいかもしれません。

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福井駅は日本の新幹線駅で「最もコンパクト」とされる1面2線構造(乗りものニュース編集部撮影)。

 芦原温泉の手前で、車窓の在来線では大阪方面からの特急「サンダーバード」が並走しはじめました。新幹線の開業後は、特急は敦賀までになってしまいます。試乗会でしか見られない幻の風景でしたが、北陸の速達列車の「世代交代」を象徴するかのようで、特急に乗った思い出が走馬灯のように蘇り、思わず胸が熱くなりました。

【画像】乗ってみた!「北陸新幹線 敦賀~金沢」試乗列車のようす

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