「忙しすぎる福岡空港」に新滑走路オープン迫る でもやっぱりキャパオーバーの懸念 「増便のカギ」と「対策」
「滑走路2本化」でも便数そこまで増やせないかも…となると解決策は?
仮に飛行コースを増やすとしても、新たな騒音の懸念を市街地の住民が容認するか心もとなくもあります。今回も、滑走路が2本になるのを機会に「門限」も緩める、という話は聞かれないということです。
このため、一部では、かつてあった「福岡市沖に24時間運用できる、新たな海上空港をつくろう」という動きの再燃を予測する声もあります。
今回の福岡空港の滑走路増設は、誘導路などの工事も含めて1643億円とされています。一方、福岡市沖の海上空港論が起きた当時、こちらの事業費は7000億円と言われました。滑走路の増設後、さらに24時間運用の海上空港を建設するとなれば、公費の負担として適切かといった議論が起きるでしょう。
福岡空港の容量アップのカギとなりそうな「門限」が、今後も緩和も望めないとなると、筆者はまず、近隣空港である北九州空港の一層の活用も視野に入れるのが現実的な方策であると考えます。
福岡空港の「門限」遅れについて、航空会社によっては同空港の代わりに北九州空港へ代替着陸ができるよう調整が進められています。福岡市内と北九州空港はリムジンバスで1時間30分ほどかかり、福岡空港より利便性は劣りますが、この動きは、北九州空港の有効活用を加速させる可能性も秘めています。
福岡市は韓国や中国などアジアの、かつインバウンド(訪日旅行者)の大きなマーケットがある地域に近くもあるため、今後も福岡空港の役割は重く、それだけに空港容量のひっ迫は遠からずやってくるでしょう。そのためにも、新滑走路供用開始後のさらなる将来を見通す議論、早いうちから始めることが必要かもしれません。
【了】
Writer: 清水次郎(航空ライター)
飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。
とても簡単です。
RWY34の着陸経路を久留米太刀洗上空からの直線進入ILSに統一すれば済む話です。
年間22万回まで能力が増やせます。