「笹塚」駅の字の“余計な点”、なくしちゃダメ?「塚」の字の“温度差” 住民からは困り声も
京王線笹塚駅の駅名標をよく見ると、“塚”の字が少し違うことに気づく人もいるのではないでしょうか。“謎の点”がつけられていて、一画多くなっているのですが、実がこれ、笹塚に限ったことではないかもしれません。
笹塚駅以外も“謎の点”が
京王線笹塚駅の駅名標をよく見ると、“塚”の字が少し違うことに気づく人もいるのではないでしょうか。実は9~10画目の線に交差するように、謎の点がついていて、一画多くなっています。
この“点あり塚”は、2024年現在使用している点のない塚の「旧字体」となっています。この漢字は1946年に当用漢字が使われる以前に使用されていた字体です。
当用漢字は1981年に文字を追加し「常用漢字」と呼ばれるようになりますが、そのときも点あり塚は採用されることはなく、字体整理され、点ありはカッコ書きで注記されるのみとなりました。
しかし、点なしが正式であるとされた後も、京王電鉄では駅名標や案内板だけでなく、車内の案内装置や行先表示、駅の到着案内といったLEDの表示器も点ありで表示しています。
これは、所在地の地名表記を踏襲したものになっているからです。同駅が所在する渋谷区笹塚の「塚」も、登記簿などに用いられる正式な地名は点ありです。ただ、バス停名や公共施設をはじめ、駅周辺では点なし表記の方が一般的となっています。
同様の事例が、兵庫県宝塚市。市名は正式には点ありの塚を使っていますが、JRと阪急の宝塚駅の「塚」には、点がありません。JR西日本は駅名の表記の場合、常用漢字として一般的に用いられる字を使うという方針のようです。
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