「笹塚」駅の字の“余計な点”、なくしちゃダメ?「塚」の字の“温度差” 住民からは困り声も
いいかげんどっちか統一してくれ! 住民困惑も
こうした、「塚」の字の点あり・点なしの混在が、住民を悩ませているケースもあるようです。横浜市は2023年4月、市民から寄せられた「戸籍や住民票、公文書において『戸塚区』の漢字表記を統一してください」という声について公表しています。
「戸塚」も、JR戸塚駅は点なし、横浜市営地下鉄ブルーラインの戸塚駅は点ありと、2つの表記が見られます。
市民の声はこうです。「戸塚区」の「塚」の字は戸籍では常用漢字で表記されていますが、住民票では「塚」(点あり)と旧字体で表記されています。国の機関への提出書類に常用漢字で記載したところ、住民票通りの表記をするように修正を求められたことがあり、円滑な手続きの妨げとなっていますので、いずれかの表記に統一することを要望します――。
これに対し横浜市は、「要望等にお応えできません」と回答。その理由を、「平成3年(1991年)に導入した現行の住民記録システムでは、条例の表記に倣って戸塚区(『つか』は点あり)の「つか」の字を、『塚』(点あり)と表記しています。一方で、戸籍においては、平成20年の戸籍システムの導入に伴う紙の戸籍から電算戸籍への改製の際に、紙の戸籍に記載されていた様々な『つか』の字を、当時一般的に使用されていた「塚」(点なし)の字に統一しました」としています。
つまり、戸籍の「塚」が点なしに対し、住民記録システムが点ありで記録されているため、要望に答えることはできないという訳です。戸籍は税や保険・年金などを管理するため、住民記録システムは不動産の登記や各種免許証の登録などでも使用され、どちらも重要なものであるため変更することが困難とのことです。なお、将来的にシステムが統一された場合は要望に答えられる可能性もあるようです。
【了】
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