なぜ大阪ビジネスパーク駅の天井は「トリプルアーチ」なのか 大阪メトロが動画で解説
地質が影響していました。
世界初の工法で建設
大阪メトロの駅で最も深い場所にある、長堀鶴見緑地線の大阪ビジネスパーク駅(大阪市中央区)。ホームに降り立ち見上げると、天井がアーチ状になっていることに気づきます。
単なるアーチ状というだけでは特筆すべきものではありませんが、同駅は1・2番線と、そのあいだにある島式ホームいずれの天井もアーチ状なのです。つまり3つの円がつながったような形状です。
なぜこのような形状なのでしょうか。大阪メトロは2024年2月22日(木)、同社の公式YouTubeへその解説動画を投稿しました。これによると、理由はシールドマシンを横に3基つなげてトンネルを掘削したからとのこと。工事の際、特に安全に配慮する必要があったといいます。
当時の大阪市交通局などが施工時に作成した資料によると、線路は寝屋川の下を通りますが、ここの地質が砂層と粘土層の互層であり、さらに地下水が豊富だとしています。排水(排泥)をしながら掘削と覆工を一気にする必要があり、慎重を期したそうです。なおこの工法を「3連マルチフェイスシールド工法」と呼びます。
つまり天井の3つのアーチは、3基のシールドマシンの名残というわけです。大阪メトロによると、この工法の使用は同駅が世界初といい、また大阪メトロ全線でも同駅のみの施工だそうです。
【了】
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