中央道、新たに“車線増”実施へ 「東京区間」のラジオでおなじみ渋滞名所に抜本対策

休日の下り線渋滞が変わる?

中央道で新たに「線増」計画

 国土交通省 相武国道事務所は2024年3月4日、NEXCO中日本ら関係者とともに第11回「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」を開催。そのなかで、新たな渋滞対策の案が示されました。

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中央道下り線、リニューアル工事中の多摩川橋付近。この区間も含めて付加車線を整備する案が示された(ドライブレコーダー)。

 全国有数の渋滞区間となっている中央道の東京~神奈川区間では、各所で渋滞対策が進められています。抜本的なものとして、上り線「三鷹バス停」付近の線形改良、上り線「小仏トンネル」の別線建設による線増、さらに下り線「相模湖IC」付近の付加車線整備の事業が進んでいます。

 これら区間以外でも、渋滞のボトルネックが残っており、そのなかで最も渋滞損失時間が大きいとされているのが、下り線「日野バス停」付近(国立府中IC~八王子IC)です。ラジオの交通情報などでも日野バス停の名はおなじみとなっています。その区間のピンポイント渋滞対策の案が示されました。

 対策案は、下り線の国立府中ICから石川PA付近までの約7kmにわたり、付加車線を施工して2車線を3車線にするというもの。橋桁などの拡幅は行わず、路肩や中央分離帯を削り既存幅員のなかで車線運用を見直して整備する方針です。また、区間内において別途、非常駐車帯や排水施設も新設するとのこと。

 この区間は日野バス停付近から長い上り坂、実際には“上って・下がって・また上る”という勾配の変化が連続していることで、速度低下が発生しているといいます。さらに、休日の午前中には石川PAへ入ろうとするクルマの渋滞が顕在化しているそうです。付加車線の整備により交通容量に余裕を持たせ、渋滞緩和につなげる狙いといえます。

 NEXCO中日本八王子支社によると、この対策案は前回のワーキンググループ(第10回)の内容を受けて、今回示したものだそうです。ただ、この区間も含めて高井戸IC~上野原IC間では老朽化した道路を更新するリニューアル工事が進行しており、日野バス停付近でもリニューアル工事の対象橋梁があるため、今後、その工事との調整や関係機関との協議が必要になってくると話します。

 いつまでに完成させるかといったスケジュールは、現時点では見通せないそうです。

 ちなみに、現在の渋滞対策事業区間以外で、渋滞ボトルネックとなっていることが指摘されている区間はもうひとつ、上り線の府中スマートIC~国立府中IC間もあります。

【了】

【渋滞オサラバだ!】これが新たな中央道の「線増区間」です(画像)

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