バイクを“端っこ”に追いやるな! 「バイク中心」で考えたらヒラメキ “ありそうで無かった”道の駅のバイク駐車場案とは?
気になる「バイクユーザー高齢化」という実態
浜松市が毎年秋に開催する「バイクのふるさと浜松」は、昨年で20回を数えました。延べ40万人の来場者を記録し、こうしたイベントの拠点となることも期待されます。
ただ、気になるのが、バイクユーザーの“高齢化”です。浜松市産業部の北嶋秀明部長は、こう話しました。
「バイク購入者の平均年齢が54.2歳、乗り続ける意向が大きく減少する60代まで約5年であることから、二輪車産業を活性化していくためには、若年層への訴求が重要であると考えております」
日本の高齢化は深刻で、軽四輪車の新車購入平均年齢は、バイクよりさらに高年齢化しています。しかし、バイクは四輪車より乗り続けるのが難しい乗り物でもあります。浜松市は、こんな対策を考えていました。
「4月開催の名古屋モーターサイクルショーで、バイク開発担当者から開発の魅力や秘話を聴講するツアーを、市内工業高校の学生を対象に新たに実施します」
「名古屋モーターサイクルショー」は4月5日から3日間、愛知県の中部国際空港に隣接する国際展示場で開催されます。ここで予定されるのが「高校生ものづくり講座」です。国内4メーカーの開発責任者が講師となり、高校生を対象に開発の苦労や面白さ、バイクの楽しさを語るという内容で、今年のテーマはカーボンニュートラル社会に向けたバイクを生み出す「人」。まさに、これからの時代を担う高校生にふさわしい内容です。
名古屋モーターサイクルショーは、静岡県、三重県、開催地の愛知県が後援となるバイクイベントで、高校生を主役にする企画は、このモーターサイクルショーならではの特別企画です。
浜松市が中心となり、地元高校生が参加するのは初めての試み。近い将来の進路を考える上でも役立つ施策で、バイク年齢層の拡大も狙います。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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