ほぼ自動操縦な旅客機が「離陸だけ手動」なワケ 実は自動で可能? 実用化されない理由も納得!

先端技術のかたまりともいえる現代の旅客機の多くは、自動操縦で巡航、そして着陸までこなせます。しかし、自動操縦での離陸はいまのところ、実用化されていません。なぜなのでしょうか。

手動で操縦は平均10分間にも満たない

 乗りもののなかで、最も自動化されているもののひとつが旅客機です。「先端技術のかたまり」ともいえる旅客機では、巡航中など多くの場面で自動操縦(オートパイロット)を用いるのが一般的です。アメリカのメディアCNNによれば「操縦士が手動で飛行機を飛ばすのは平均すると10分間にも満たない」とされるほど、空の世界は自動化が進んでいます

 ただ、そのなかでもいまだにオール手動の操作があります。それは離陸です。なぜ例外なのでしょうか。

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離陸するJAL機(乗りものニュース編集部撮影)。

 離陸はオートスロットルなど補助的なものはありますが、人の手を介して行われています。JAL(日本航空)によると、ボーイングやエアバスなど航空機メーカーから提供されるフライトマニュアルで「このモデルはこの高度、もしくは時間に達するまでは自動操縦を使ってはいけない」というルールがそれぞれ決まっているとのことです。

「離陸操作は、条件や周囲の環境がほかの操作より複雑です。そのなかで機長は、自らの意思で判断や決定を行い、副操縦士とふたりで離陸手順をこなさなければならないので、地上から離れるまでは、手動で対応します」。ある航空系博物館の担当者は、次のように説明します。

【表】へえ…これが機種別「自動操縦」最低高度&時間です

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