復活!? 一度退役の80s高スペック巨大爆撃機を“修復” 一体なぜ? 米空軍ならではの台所事情が

アメリカ空軍が、いったん退役した大型爆撃機B-1B「ランサー」を再就役させようと作業を行っています。ただ、同機は2030年ごろに全機退役する予定です。再び飛べるようにしても6年あまりしかないのに無駄にはならないのでしょうか。

事故機を直すよりも安いからね

 じつは、B-1B「ランスロット」が現役に戻される理由は、2022年に起きた別のB-1Bの事故が原因です。

 その事故はテキサス州ダイエス空軍基地で起きたもので、1機のB-1Bが整備作業のため地上でエンジンを回していたところ、なんとそこから火災が発生。その結果、同機はエンジンだけでなく機体にも大きな損傷を受けて飛行不能な状態となりました。

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2022年、ダイエス空軍基地で火災事故を起こしたB-1Bの破損箇所の写真。エンジンだけでなく機体表面も損傷しているのがわかる(画像:アメリカ空軍)。

 B-1Bは削減され退役予定も決まっているとはいえ、アメリカ空軍にとっては貴重な戦略爆撃機であることに間違いありません。完全に退役するまでその戦力を維持する必要があり、事故によって機体を損失したのなら、その穴埋めをする必要に迫られたのです。

 事故を起こした機体は総額で1500万ドルもの被害を受けており、これを飛行状態まで修復するにはさらに多くの予算が必要となります。

 そこでアメリカ空軍がより安い対応策として選んだのが、退役機を現役復帰させること。その白羽の矢が立ったのが、「ランスロット」こと85-0081号機だったというわけです。

 B-1Bの運用数削減と、それに伴う機体の退役は段階的に行われていますが、最後に行われたのは2021年で、17機もの機体がこの年に運用から外されています。しかし、うち4機は今回の事故などによる損失に備えて「再飛行が可能な状態」で保管されており、「ランスロット」もこのなかの1機でした。

【モスボール保管されていた証】日焼けし色褪せた状態で飛んできたB-1B「ランスロット」(写真で見る)

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