毎月1万機必要 ウクライナの軍事ドローンは「驚きのローテク」で運ばれていた! スーツケースに詰めて30時間の列車旅

ドローンを駆使して戦うウクライナへ、国外からドローンを届けている人たちがいます。その方法はまさに「出前」。スーツケースにドローンを詰めて列車を乗り継ぎ、自らの足で運ぶ苦労から、戦時と日常が交錯する鉄道の姿が見えました。

「列車は安全」でも最前線まで行くのは危険

 ウクライナを支援している欧州連合(EU)は、ウクライナがロシア領を攻撃することに良い顔をしません。それを周知しているロシア軍は、ウクライナとの国境ギリギリのロシア領内に軍隊を大量に派兵し、国境を越えずに遠隔攻撃してきます。

 しかし、「勘違いして欲しくない。列車は安全なんだ」と、スムレニー氏。というのも、ロシア軍が砲撃に使うミサイルは走っている列車を追撃できるほど精度が高くありません。GPS搭載で遠方まで自動飛行が可能なドローンもミサイル同様の低い精度です。

 ドローンに搭載されたカメラで人間がターゲットを目視しながら操縦する「FPVドローン」は精度が非常に高く、列車を標的にできるものの、飛行距離が短く、国境から10km程度しか飛ばせないのでお話しになりません。つまり、100km/hでウクライナ国内を走る列車を、国境線を越えず正確に攻撃する能力はロシア軍にはないのです。

 危ないのは、精度が低いミサイルや自動操縦のドローンでも攻撃可能な駅です。首都キーウや南部のザポリージャなど、主要都市の中央駅はことごとく過去にミサイル攻撃を受けています。

Large 20240614 01
ポーランド東部のプシェミシル駅。ここからウクライナ国境を越えてキーウに行く電車に乗る(セルゲイ・スムレニー氏撮影)。

 特に危険なのが、最前線に近い駅だそうです。そうした駅では大概、毎日1本しか列車はなく、列車は満員な上に、乗降する人の半分は軍人だとスムレニー氏は指摘します。戦時下でも定刻率93%という驚異的な正確さを誇るウクライナ鉄道ゆえに、列車の到着時刻を狙って駅を攻撃すれば、無防備な軍人を大量に攻撃できるわけです。

 最前線から30kmに位置するウクライナ東部の終着駅クラマトルスクに鉄道でドローンを持って降り立った際、その数週間前にミサイル攻撃を受けた同駅の悲惨な被害を目の当たりにし、それ以来、最前線まで鉄道で行くのはやめたとスムレニー氏は沈痛な声で語りました。

【徹底的に破壊された街も】ドイツ→ウクライナ前線「ドローン出前」の一部始終(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス