毎月1万機必要 ウクライナの軍事ドローンは「驚きのローテク」で運ばれていた! スーツケースに詰めて30時間の列車旅

ドローンを駆使して戦うウクライナへ、国外からドローンを届けている人たちがいます。その方法はまさに「出前」。スーツケースにドローンを詰めて列車を乗り継ぎ、自らの足で運ぶ苦労から、戦時と日常が交錯する鉄道の姿が見えました。

ウクライナ軍は毎月1万機のドローンを使う

 ドローンの軍事使用が歴史的な転換期を迎えています。ウクライナ戦争ではウクライナ・ロシア双方がドローンを大量投入し、今までには見られなかった戦法が現代戦の常識となっています。ウクライナ軍だけでも毎月1万機のドローンが消費されている現状は(英国王立防衛安全保障研究所による)、ドローンの軍事的重要性がどれだけ急上昇したかを物語っています。実際に敵を攻撃するのはもちろんのこと、敵情視察や、ロシアから受けた攻撃の被害を記録してプロパガンダ利用するのにもドローンは欠かせません。

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列車の車窓から見たキーウ中央駅(セルゲイ・スムレニー氏撮影)。

 こうしたドローンはウクライナ政府が自軍に配ったものとは限りません。まったくの一般人なのに、ウクライナの最前線までドローンを届けに行っている人がいます。そこには様々な苦労がありました。

超ローテクで戦線まで運ばれているドローン

「対ロシアに使うドローンの調達資金をください」。クラウドファンディングでの呼びかけに対して16か月で50万ユーロ(約8千500万円)が集まりました。

 同クラウドファンディングを立ち上げた、欧州強靱化イニシアティブセンター創設者のセルゲイ・スムレニー氏。かつては、ロシア反体制派ジャーナリストをしていましたが、12年前にロシア国籍を捨ててドイツ人になり、現在はベルリン在住です。

 ドローンの最先端技術とは裏腹、同氏が最前線までドローンを供給する方法は超ローテクです。戦地の友人たちから日々届く「ドローンが足りない」というSMSに対応して、クラウドファンディングで集めた資金を利用して、ベルリンでAmazonなどのネットショッピングで市販品を調達。それをスーツケースに詰めて戦線まで手荷物として持参するのです。

 ひとつのスーツケースにはドローンが4個入るため、友人と2人で各々がスーツケース2つを引き、リュックサックなどにも詰め、一度で計20個ほどを供給できます。

 以前はベルリンからウクライナ東部の最前線まで鉄道のみを利用していたものの、安全面を考慮し、最近ではウクライナ西部の大都市リビウや中部にある主都キーウまで鉄道で行き、そこで車に乗り換えて最前線まで行くように手法を改めたそうです。戦時下の鉄道利用にはどのような危険が潜んでいるのでしょうか。

【徹底的に破壊された街も】ドイツ→ウクライナ前線「ドローン出前」の一部始終(写真)

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